GhostとはシンガポールのGhost Foundationが開発・運営するブログに特化したヘッドレスCMSです。ブログに必要な機能に特化しているので、コンテンツ管理画面のUIがシンプルで使いやすいこともあり人気を集めております。この記事ではGhostを理解するために初心者でも分かる概要、特徴などの基礎知識を簡単に解説していきます。
GhostとはシンガポールのGhost Foundationが開発・運営するブログに特化したヘッドレスCMSです。ブログやオウンドメディアなど記事コンテンツを中心に公開するWebサイトの開発に向いており、メディア型のWebサイト運営に必要な機能を取り揃えていること多くのWebクリエイターに人気を集めております。またGhostはオープンソースで「Strapi」と同じくNode.js環境において動作します。ブログ特化の代表的CMSである「WordPress」と投稿エディタが似ているという特徴があり、WordPressに慣れている方であれば使いやすいとされています。オープンソースのヘッドレスCMSとして世界で最も人気を集めるサービスと言われております。
ヘッドレスCMSとは従来のCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)から見た目(View)の部分を切り離し、バックエンドのみの機能を用意したCMSの一種です。フロントエンドが存在しないCMSというのがイメージしやすいでしょう。例えば一般的なCMSとして「WordPress」を例に見るとコンテンツを表示するための「フロントエンド」とコンテンツを入稿・管理するための「バックエンド」どちらも兼ね備えております。
ヘッドレスCMSでは「バックエンド」のみを集中的に管理する目的があり、フロントエンドに関してはヘッドレスCMS外で運用する必要があります。基本的にはAPIを用いて入稿したコンテンツを取得し、表示したい場所へと映します。フロントエンドの自由度が高められることや表示速度が速いというメリットが挙げられます。
ヘッドレスCMSの機能やメリット、デメリットなどの基礎知識について解説している記事はこちら>>
Ghostの特徴を見ていきましょう。
Ghostはブログサイトに特化しているという特徴があります。とにかく記事を書くという点に特化しておりブログやオウンドメディアといった記事コンテンツ特化型メディアの開発、運営に向いております。カスタムリダイレクトの設定やGoogle AMPを記事単位で有効化することができるなどメディア運営をする上で有り難い機能が数多く用意されております。
Ghostはオープンソースという特徴があります。ヘッドレスCMSとして代表的な「Contentful」や「GraphCMS」はクローズドで有料なサービスとなっていますが、Ghostはオープンソースでコードベース全体が利用可能です。
Ghostは読み込み速度が早いという特徴があります。その速さはWordPressと比較して約10~20倍の速度を実現すると言われております。メディア特化型CMSとしてページ読み込み速度は重要な項目です。GoogleSpeedInsightでも最重要項目として挙げられているように特にSEO観点で大きな評価指標となります。ユーザビリティーの向上になり、検索順位にも効果的となるのは大きなメリットです。
GhostはWordPressと投稿エディタが似ているという特徴があります。よってWordPressに慣れている方であればすんなりと利用することができます。
GhostはNode.js環境で動作するのでローカル環境にNode.jsをインストールする必要があります。Node.jsはJavaScriptを用いてサーバサイド開発を行う際の代表的な開発用実行環境として人気を集めております。Node.js上に構築されたGhostは高速なパフォーマンスを提供します。
Node.jsの特徴・メリット、基礎知識などを解説している記事はこちら>>
Ghostのバージョンアップは活発に行われており、その履歴はGitHubに詳細に記されております。
年代 | バージョン |
2017年6月 | Ghost 1.0.0 beta.1 |
2017年7月 | Ghost 1.0.0 最初のメジャーリリース |
2018年8月 | Ghost 2.0.0 マークダウンに精通したリッチテキスト編集 |
2019年10月 | Ghost 3.0.0 メンバー + サブスクリプションラボ機能を追加 |
2021年3月 | Ghost 4.0.0 コンテンツ画像にネイティブの遅延読み込み動作を追加 |
2021年12月 | Ghost 4.32.0 |
Ghost以外の代表的なヘッドレスCMSを見ていきましょう。
Netlify CMSとは米国のNetlify社が運営する静的ホスティングサービスの一機能として提供されるヘッドレスCMSです。Gitワークフロー用のオープンソースCMSであり、編集者にとって使いやすいUIと直感的なワークフローを提供します。Jekyll、Hugo、Mkdocsなどの静的サイトジェネレーターと一緒に使用することで、より高速で柔軟なWebサイトを作成することができます。Netlifyとの連携により高度なパフォーマンスを発揮することができますが、NetlifyCMSを使用しているすべてのサイトがNetlify上にあるわけではなく、NetlifyなしでNetlifyCMSを使用することも可能です。
Netlify CMSの公式サイトはこちら>>
Netlify CMSの概要や特徴などの基礎知識について解説している記事はこちら>>
ContentfulとはAPIベースのクラウドサービスであり、最も有名なヘッドレスCMSです。ドイツ発のヘッドレスCMSとして時価総額3,000億円規模を誇り、世界各国で使用されています。マルチデバイスへの対応は勿論のこと、画像自動リサイズやmarkdown記法が使用出来るなど充実した機能を揃えております。有名サービスの利用実績として「Spotfiy」「WeWork」などが挙げられます。
GraphCMSとはFacebook社が開発したGraphQLの活用に特化したヘッドレスCMSです。Contentfulと違ってRESTful APIを提供しておりませんが、GraphQLの活用に特化しており豊富なフィルターオプションやバッチ処理などの機能を揃えております。
Contentfulの公式サイトはこちら>>
Contentfulの特徴やWordPressとの違いなどの基礎知識について解説している記事はこちら>>
microCMSとはAPIベースの日本製の中でも最も代表的なヘッドレスCMSです。ヘッドレスCMSでは日本語に対応していないものがまだ多いため、国産であるmicroCMSの登場によりドキュメントもサポートも完全日本語対応しているのでこの使いやすさは嬉しい限りです。「あらゆるコンテンツ運用を素早く簡単に」をキャッチコピーにしておりmicroCMSを使えば、ものの数分でAPIの作成ができます。国内有名サービスの利用実績として「ZOZOTOWN」「クラウドワークス」などが挙げられます。
microCMSの公式サイトはこちら>>
microCMSの特徴や利用用途などの基礎知識について解説している記事はこちら>>
Ghostを理解するために初心者でも分かる概要、特徴などの基礎知識を簡単に解説させていただきました。Ghostを一言で表すと『ブログに特化したヘッドレスCMS』です。特徴として「オープンソース」「読み込み速度が早い」「WordPressと投稿エディタが似ている」
などが挙げられます。Ghostについてこの記事に記載されている最低限の内容は理解をしておくようにしましょう。