Netlify CMSとは米国のNetlify社が運営する静的ホスティングサービスの一機能として提供されるヘッドレスCMSです。Netlifyというソースコードからビルド、デプロイメント、ホスティングまでを自動で完結するサービスへCMS機能を追加できるのがこちらのNetlify CMSです。この記事ではNetlify CMSを理解するために初心者でも分かる概要、特徴などの基礎知識を簡単に解説していきます。
Netlify CMSとは米国のNetlify社が運営する静的ホスティングサービスの一機能として提供されるヘッドレスCMSです。Gitワークフロー用のオープンソースCMSであり、編集者にとって使いやすいUIと直感的なワークフローを提供します。Jekyll、Hugo、Mkdocsなどの静的サイトジェネレーターと一緒に使用することで、より高速で柔軟なWebサイトを作成することができます。Netlifyとの連携により高度なパフォーマンスを発揮することができますが、NetlifyCMSを使用しているすべてのサイトがNetlify上にあるわけではなく、NetlifyなしでNetlifyCMSを使用することも可能です。
ヘッドレスCMSとは従来のCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)から見た目(View)の部分を切り離し、バックエンドのみの機能を用意したCMSの一種です。フロントエンドが存在しないCMSというのがイメージしやすいでしょう。例えば一般的なCMSとして「WordPress」を例に見るとコンテンツを表示するための「フロントエンド」とコンテンツを入稿・管理するための「バックエンド」どちらも兼ね備えております。
ヘッドレスCMSでは「バックエンド」のみを集中的に管理する目的があり、フロントエンドに関してはヘッドレスCMS外で運用する必要があります。基本的にはAPIを用いて入稿したコンテンツを取得し、表示したい場所へと映します。フロントエンドの自由度が高められることや表示速度が速いというメリットが挙げられます。
ヘッドレスCMSの機能やメリット、デメリットなどの基礎知識について解説している記事はこちら>>
NetlifyCMSの特徴を見ていきましょう。
NetlifyCMSは高速なWebベースのUIという特徴があります。「リッチテキスト編集」「リアルタイムプレビュー」「ドラッグアンドドロップによるメディアアップロード」などを備えています。
NetlifyCMSはプラットフォームに捉われず、ほとんどの静的サイトジェネレーターで動作します。静的サイトジェネレーターと一緒に使用することで、より高速で柔軟なWebサイトを作成することができます。
NetlifyCMSはNetlifyとの連携により高度なパフォーマンスを実現できるという特徴があります。Netlify CMSはNetlifyの一機能として提供されるヘッドレスCMSであることからその理由は言わずもがなです。Netlifyと連携して使用することによりNetlifyCMSの投稿画面で編集した内容を保存した際にNetlifyによって自動でビルドし公開するなどします。無料で利用でき、Webサイト構築がスピーディーにできる上で高度なパフォーマンスが実現できるのは嬉しい限りですね。
Netlify CMSのバージョンアップは活発に行われており、これまで100人を超える貢献者がいます。追加機能やバグ改修など多くの貢献者がコミュニティに参加し製品を向上させております。
年代 | バージョン |
2016年11月 | Netlify CMS 0.1.8 |
2017年10月 | Netlify CMS 0.5.0 |
2017年12月 | Netlify CMS 1.0.0 最初のメジャーリリース |
2018年4月 | Netlify CMS 1.5.0 |
2019年7月 | Netlify CMS 2.9.0 |
2021年11月 | Netlify CMS 2.10.179 |
Netlify CMS以外の代表的なヘッドレスCMSを見ていきましょう。
ContentfulとはAPIベースのクラウドサービスであり、最も有名なヘッドレスCMSです。ドイツ発のヘッドレスCMSとして時価総額3,000億円規模を誇り、世界各国で使用されています。マルチデバイスへの対応は勿論のこと、画像自動リサイズやmarkdown記法が使用出来るなど充実した機能を揃えております。有名サービスの利用実績として「Spotfiy」「WeWork」などが挙げられます。
GraphCMSとはFacebook社が開発したGraphQLの活用に特化したヘッドレスCMSです。Contentfulと違ってRESTful APIを提供しておりませんが、GraphQLの活用に特化しており豊富なフィルターオプションやバッチ処理などの機能を揃えております。
Contentfulの公式サイトはこちら>>
Contentfulの特徴やWordPressとの違いなどの基礎知識について解説している記事はこちら>>
microCMSとはAPIベースの日本製の中でも最も代表的なヘッドレスCMSです。ヘッドレスCMSでは日本語に対応していないものがまだ多いため、国産であるmicroCMSの登場によりドキュメントもサポートも完全日本語対応しているのでこの使いやすさは嬉しい限りです。「あらゆるコンテンツ運用を素早く簡単に」をキャッチコピーにしておりmicroCMSを使えば、ものの数分でAPIの作成ができます。国内有名サービスの利用実績として「ZOZOTOWN」「クラウドワークス」などが挙げられます。
microCMSの公式サイトはこちら>>
microCMSの特徴や利用用途などの基礎知識について解説している記事はこちら>>
KurocoとはAPI中心志向で2021年にリリースされた日本製の新しいヘッドレスCMSです。株式会社ディバータという日本の会社が手掛けており、同社が開発した「RCMS」をベースにしております。こちらも日本製なので豊富な日本語ドキュメントがあり安心して利用することができます。国内有名サービスの利用実績として「TBSラジオ」「マッハバイト」などが挙げられます。
Kurocoの公式サイトはこちら>>
Kurocoの特徴やベースとなるRCMSなどの基礎知識について解説している記事はこちら>>
Netlify CMSを理解するために初心者でも分かる特徴、製品種類などの基礎知識を簡単に解説させていただきました。Netlify CMSを一言で表すと『Netlify社が運営する静的ホスティングサービスの一機能として提供されるヘッドレスCMS』です。特徴として「高速なWebベースのUI」「静的サイトジェネレータを使用」「Netlifyとの連携により高度なパフォーマンス」などが挙げられます。Netlify CMSについてこの記事に記載されている最低限の内容は理解をしておくようにしましょう。