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バッチ処理を理解する!意味や特徴、リアルタイム処理との違いなどを簡単に解説!

バッチ処理を理解する!意味や特徴、リアルタイム処理との違いなどを簡単に解説!

最終更新:2020/04/09 投稿:2020/03/03
バッチ処理を理解する!意味や特徴、リアルタイム処理との違いなどを簡単に解説!

バッチ処理とはデータをまとめて処理するプログラム方式のことです。システム開発の世界においては一般的に活用される技術用語となっております。皆さんはこのバッチ処理という言葉の意味を正しくご存知でしょうか?この記事ではバッチ処理について理解をするために意味や特徴、リアルタイム処理との違いなどを簡単に解説していきます。

バッチ処理とは

バッチ処理とはデータをまとめて処理するプログラム方式のことです。あらかじめプログラムに一連の処理方式を登録することで一定期間そして一定量のデータをまとめて一括に処理することができます。バッチは英語の『Batch』が由来となっておりその意味は『一束、一群、一団』などを表します。
バッチ処理の主な特徴として大量のデータをまとめて処理できることや自動処理などが挙げられます。対義語としてリアルタイム処理というものが存在します。具体的な活用事例として銀行のシステムなどユーザーの利用時間外である夜間などにデータ処理の時間を設定し、入出金・送金処理などを実現するためのプログラム方式として用いられております。

バッチファイルとは

バッチファイルとはコマンドによってコンピューターへの命令を行い、処理を実行するために用いられるもので主にWindowsにて使用されます。似たような役割を持つものでシェルスクリプトという主にUnix系にて使用されるスクリプト言語が存在します。バッチファイルで使用される拡張子は『.bat』や『.cmd』などが代表的です。 これらのファイルはコマンドプロンプトと呼ばれるコンピューターへの指示を記述する画面にて使用されます。

バッチジョブとは

バッチジョブとはコンピューターへの指示に関する一連の流れを予め設定しておくものです。バッチジョブの設定を行うことでコンピューターが自動的に処理を実行するため、工数削減や人的なミスの回避に繋がります。汎用コンピューターはバッチジョブを活用することで複数のユーザーが設定した処理動作を順次実行するプログラム方式を実現しております。

夜間バッチとは

バッチ処理ではコンピューターシステムが本稼働する時間を避けて夜間を指定してデータの集計や計算などを実行することがあります。このように夜間にバッチ処理を行うことを『夜間バッチ』と呼びます。
翌日の営業開始時にデータ処理を一通り終えてデータ結果がコンピューターシステムに反映されている状態を実現する必要がある場合に活用されます。具体的な活用事例として銀行のシステムなどユーザーの利用時間外である夜間などにデータ処理の時間を設定し、入出金・送金処理などを実現しております。

バッチ処理の特徴

バッチ処理の特徴を見ていきましょう。

大量のデータをまとめて処理

バッチ処理の最大の特徴として大量のデータをまとめて処理できるということが挙げられます。バッチ処理の主な目的はデータの一括処理です。一定期間内に一定量蓄積されたデータを効率良く処理するために予め設定されたプログラムに応じてバッチ処理が実行されます。そのため定期的な集計処理やバックアップ処理、メンテナンス、各種伝票作成などの一括でデータ処理を必要とする作業に活用されます。

様々な処理を自動化

バッチ処理ではアプリの自動実行を設定するプログラムを組むことで集計処理やバックアップ処理など指定された作業をコンピューター自身で自動的に処理を行ってくれます。よってこれまで入力・計算などの業務を人為的に行っていた場合、工数削減や人的ミスの回避などの利点を得ることが出来ます。

リソースを有効活用

バッチ処理で組まれる自動処理などのプログラムは時間帯の指定をすることが出来ます。よってバッチ処理の実行を営業時間外(夜間や休日)などのコンピューターのリソースが忙しくない時間帯に指定することで最大限にリソースの有効活用をすることが出来ます。コンピューターは様々な処理を同時に行うほど負荷が掛かってしまうものなのでリソースを必要に応じて切り分けることで負荷分散にも有効に働きます。

バッチ処理の基本的な要素

バッチ処理は主に繰り返し発生するコンピューター処理に活用されます。どのような用途に使用する場合でも必要となる基本的な要素は同じです。その要素は『①誰が、②何を、③何処で、④何時(いつ)』の4点となります。これらを具体的にバッチ処理の一連の流れに当てはめると以下の通りになります。

『バッチ処理の基本的な動作』

①バッチジョブをリクエストするユーザー(誰が)
②実行されるプログラムの呼び出し(何を)
③入力と出力の場所の指定(何処で)
④バッチジョブを実行する時間の指定(何時)


バッチ処理とリアルタイム処理

バッチ処理の対義語としてリアルタイム処理という言葉が挙げられます。バッチ処理が「一定期間そして一定量のデータをまとめて一括に処理すること」であるのに対し、リアルタイム処理では「データの処理が必要な際に即座に実行し結果を返すこと」が求められます。処理要求に対して即座に結果を返すという利点が挙げられますが、バッチ処理と比較して負荷の調整が難しいことや処理できるデータ量に限りがあります。
バッチ処理とリアルタイム処理の両方の利便性を活用するために一つのコンピューターシステムへ機能に応じてそれぞれの処理概念を搭載することが度々あります。またリアルタイム処理についてオンライン処理と表現する場合もあります。

バッチ処理 リアルタイム処理
データ処理のタイミング 指定した時間に対応 要求に対し即座に対応
データ対象 指定した一定期間のデータ 最新のデータ
処理するデータ量 大量なデータでも可能 大量なデータ処理は不向き


バッチファイルとシェルスクリプト

バッチファイルとシェルスクリプトの似て非なる関係について見ていきましょう。両者ともにコンピューターへの命令を行い、処理を実行するという一連の流れは共通しております。大きな違いとして挙げられるの対象となるOSです。バッチファイルは主にWindows上で使用するテキストファイルに記述した命令文を表します。一方でシェルスクリプトはUnix系において使用するテキストファイルに記述した命令文のことです。

バッチファイル シェルスクリプト
概要 Windowsで使用されるファイル シェルで使用されるファイル
対象となるOS WindowsOS Unix系OS
拡張子 .bat / .cmdなど .sh / .bashなど



WindowsOSについて解説された記事はこちら>>

UnixOSについて解説された記事はこちら>>

バッチ管理システム

バッチ管理システムについて見ていきましょう。

Spring Batch

Spring Batch(スプリングバッチ)とはバッチ処理のためのオープンソースフレームワークです。Javaで活用されることで有名なSpring Frameworkを適用して作成されたものです。開発元はアクセンチュア社と言われておりその起源は2008年まで遡ります。Spring Batchではトランザクション管理、ジョブ処理統計、リソース管理など、大量のレコードの処理に必要な再利用可能な機能を提供しております。

『Spring Batchとは』

▼起源
2008年
▼概要
Springベースのバッチ処理用に定義されたフレームワーク
▼開発元
アクセンチュア社


jBatch

jBatchとはJavaEE7よりに搭載されるバッチ処理の標準化仕様のことです。jBatchはSpring Batchのアーキテクチャを参考に開発されたJavaでバッチ処理を実行することを目的にしたフレームワークです。

『jBatchとは』

▼概要
Javaでバッチ処理を実行することを目的にしたフレームワーク
▼開発元
Oracle社


まとめ

バッチ処理を理解するために意味や特徴、リアルタイム処理との違いなどを簡単に解説させて頂きました。バッチ処理を一言で表すと『データをまとめて処理するプログラム方式』です。またバッチ処理の主な特徴は大量のデータをまとめて処理でき、様々な処理を自動化することができるということが挙げられます。データ処理において今後も重宝されるプログラム方式であるためこの記事で記載されている最低限の内容は理解しておくようにしましょう。

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