Visual Studioはマイクロソフト社が開発・提供する統合開発環境(IDE)です。主な対応プログラミング言語として同社が手掛けるC#、Visual Basic(VB)、C++が挙げられます。無料で様々な機能が使えるエディション『Visual Studio Community』があり、多くの方に親しまれております。では皆さんはVisual Studioがどのようなツールかご存知でしょうか。この記事ではVisual Studioを理解するために初心者でも分かる特徴、種類などを簡単に解説していきます。
Visual Studioとはマイクロソフト社が開発・提供するC#やVisual Basic(VB)向けの統合開発環境(IDE)です。統合開発環境とはソフトウェアの開発において必要な機能を豊富に取り揃えたプログラム環境用パッケージのことです。Visual Studioには開発をする上で必要な全て「コードエディタ」「コンパイラ」「デバッガ」などの様々なツールが集約されております。
1997年に初版がリリースされて以降、数々のアップデートを繰り返し2020年時点で『Visual Studio 2019』が最新バージョンとなっております。Visual Studioでは様々な種類が提供されており『Visual Studio Community』『Visual Studio Code』『Visual Studio Online』などが挙げられます。主な対応プログラミング言語としてC#、Visual Basic(VB)、C++が挙げられます。
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C#のメリット・デメリット、基礎知識などを解説している記事はこちら>>
VB(Visual Basic)のメリット・デメリット、基礎知識などを解説している記事はこちら>>
Visual Studioの読み方は『ビジュアルスタジオ』が一般的となっております。一部のユーザーの間では『ブイエス(VS)』と略式で呼ばれる場合もあるようです。正式名称はMicrosoft Visual Studio(マイクロソフトビジュアルスタジオ)です。多くの方がVisual Studio(ビジュアルスタジオ)と呼んでいることから正式名称よりもこちらの方が知名度が高くなっております。
Visual Studioは1997年にマイクロソフト社の開発によって誕生しました。最初にリリースされたのは『Visual Studio 97』という製品です。これが様々なプログラミング言語を一つの開発環境に統合仕様というマイクロソフト社の初めての試みとなりました。
初版から最新版に至るまで名称には西暦が振られているのが特徴です。(.netや6.0など別名称の特例も有り)Visual Studio度重なるアップデートを繰り返し2020年現在では『Visual Studio 2019』が最新版となっております。全てのバージョンに開発コード名が付けられていることも特徴の一つです。
年代 | バージョン | 開発コード名 |
1997年 | Visual Studio 97 | 不明 |
1998年 | Visual Studio 6.0 | 不明 |
2002年 | Visual Studio .NET 2002 | Rainier |
2003年 | Visual Studio .NET 2003 | Everett |
2006年 | Visual Studio 2005 | Whidbey |
2008年 | Visual Studio 2008 | Orcas |
2010年 | Visual Studio 2010 | Dev10 (Hawaii) |
2012年 | Visual Studio 2012 | Dev11 |
2013年 | Visual Studio 97 | 不明 |
1998年 | Visual Studio 2013 | Dev12 |
2015年 | Visual Studio 2015 | Visual Studio “14” |
2017年 | Visual Studio 2017 | Visual Studio “15” |
2019年 | Visual Studio 2019 | Visual Studio “16” |
Visual Studioの特徴の特徴を見ていきましょう。
Visual Studioは統合開発環境(IDE)であるため開発に必要な機能が豊富に取り揃えられているという特徴があります。ソフトウェア開発を行う上で必要な「コードエディタ」「コンパイラ」「デバッガ」などのツールが全て集約されております。以前まではデバッグにはデバッグ用ツール、コンパイルにはコンパイル用ソフトがそれぞれ必要で何らかのシステム開発を行う上で様々なサービスを個別に利用する必要がありました。Visual Studioの登場によってデバッグ、コンパイル、エディタなど開発に必要なツールが一つの開発環境に集約され統合・統一的に扱えるようになりました。
Visual Studioではクロスプラットフォームアプリの開発が可能という特徴があります。クロスプラットフォームアプリとはWebアプリ、デスクトップアプリ、スマートフォンアプリなど様々なプラットフォームに対応したアプリケーションのことです。このように複数の異なるプラットフォーム(環境)であってもVisual Studioを使用して開発することによって同じように動作するアプリケーションの開発をすることが出来ます。この機能を提供しているツールがVisual Studioに搭載される機能であるXamarin(ザマリン)というクロスプラットフォーム開発ツールです。
Visual Studio CommunityとはVisual Studioにおける無料版の統合開発環境(IDE)です。Visual Studio Communityは無料といえどほとんどの必要な機能が取り揃えられる最もVisual Studioにおいて最もポピュラーなサービスです。
Visual Studio ProfessionalとはVisual Studioにおける有料版の統合開発環境(IDE)です。Visual Studio Professionalは個人開発者や小規模なチームを対象とした、プロフェッショナル開発者用ツールとサービスでVisual Studioの主要開発機能には含まれていないネイティブ アプリケーション開発の追加機能などが含まれております。
Visual Studio EnterpriseとはVisual Studioにおける有料版最上級プランの統合開発環境(IDE)です。Visual Studio Enterpriseは品質およびスケールについての厳しいニーズに応える必要のある、あらゆる規模のチームで利用できるエンドツーエンドの統合ソリューション
です。サポート ツール、サービス、特典がバンドルされたVisual Studioにおいて最も高度な プランです。
Visual Studioの種類を見ていきましょう。
Visual Studio Codeとはマイクロソフト社が開発・提供するWindows、Linux、macOS用の多機能なソースコードエディタです。コードエディターとしての役割をメインに他にもデバッグやリファクタリングなどプログラミング言語によってサポートされる機能が多数存在します。Visual Studio Codeはプログラミング用コードエディターとして最も人気を集めるツールに一つです。
Visual Studio Codespacesとはマイクロソフト社が開発・提供するクラウドを利用した統合開発環境(IDE)です。以前までVisual Studio Onlineとしてサービス提供されておりましたが、Visual Studio Codespacesへと名称変更が発表されたと共に機能の追加や料金の値下げなどが行われてさらに多くのユーザーが使いやすいサービスとなりました。どこからでもアクセス可能なクラウドを利用した開発環境として人気を集めております。
Visual Studioを理解するために初心者でも分かる特徴、種類などを簡単に解説させていただきました。Visual Studioを一言で表すと『C#やVisual Basic(VB)向けの統合開発環境(IDE)』です。Visual Studioの特徴をおさらいすると『開発に必要な機能が豊富』や『クロスプラットフォームアプリの開発が可能』などが挙げられます。1997年の誕生から度重なるバージョンアップを繰り返し2020年現在では『Visual Studio 2019』が最新版となっております。Visual Studioについてこの記事に記載されている最低限の内容は理解しておくようにしましょう。