Titanium Mobileはスマートフォン対応アプリケーションの開発環境です。Titanium Mobileを利用することでJavaScriptでスマートフォンアプリを開発することができます。この記事ではTitanium Mobileを理解するために初心者でも分かる特徴、作成できるアプリ、基礎知識などを簡単に解説していきます。
Titanium MobileとはAppcelerator社によって提供されているスマートフォン対応アプリケーションの開発環境です。通常iOS向けのアプリを開発するとなるとObjective-Cを使わないといけないことがほとんどですが、Titaniumの開発言語はWebアプリケーション開発でおなじみのJavaScriptのみのため、初心者でも比較的容易にアプリを開発することができます。そして使う言語はJavaScriptですが、クロスプラットフォームでもあるためネイティブアプリを開発することができます。オープンソースソフトウェアのため、無料でアプリ開発が出来るのも特徴です。
JavaScriptとはネットスケープコミュニケーションズ社によって1995年に誕生したプログラミング言語の一種でその中でもオブジェクト指向スクリプト言語に区分されます。主な目的として動的な機能をWebページに生成するためのプログラミング言語として開発されました。Webサイト、Webアプリ、ゲームなど様々な用途に活用できるため注目を集めております。
名称にJavaが含まれるためJavaの仲間と誤解を生むこともありますがJavaScriptは全く異なるプログラム言語です。開発当時サン・マイクロシステムズ社が開発したプログラミング言語『Java』が大きな注目を集めていたことや同社との業務提携を行った背景もありJavaにちなんだ名称が付けられました。JavaScriptフレームワークの代表的な種類としてjQuery、AngularJS、Vue.jsなどが挙げられます。
Titanium Mobileの読み方は『タイタニウム モバイル』です。名前の由来は公開されておりませんでしたが、ギリシャ神話の神様「ティーターン(英語発音だとタイタン)」が由来している可能性があります。
Titanium Mobileの特徴を見ていきましょう。
Titanium Mobileはハイブリッド型という特徴があります。ハイブリッド型とはWebベース(HTML/JavaScript)で動作するツールのことです。ブラウザのレンダリングエンジンを利用する為、ブラウザライクな操作感が基本となります。
Titanium Mobileはモジュール機能が用意されている特徴があります。これによりネイティブ言語で作成した機能をモジュールとして、Titaniumで使用することが可能です。
Titanium Mobileはクロスプラットフォームアプリ開発環境です。Appceleratorが提供しているクロスプラットフォーム開発技術で、Javascriptを用いてiOS/Android等のモバイル向けアプリケーションを開発することできます。クロスプラットフォームアプリとはWebアプリ、デスクトップアプリ、スマートフォンアプリなど様々なプラットフォームに対応した開発環境のことです。このように複数の異なるプラットフォーム(環境)であってもTitaniumを使用して開発することによって同じように動作するアプリケーションの開発をすることが出来ます。
Titanium Mobileで作成できるアプリを見ていきましょう。
ハイブリッドアプリとは、一言で表すとネイティブアプリとWEBアプリの良いとこ取りをしたアプリと言えます。ハイブリッドアプリを開発する際は、Webサイトの構築時に用いられる言語で作成が出来るため、デザインや基本的な機能についてはテンプレートがあり開発ハードルが比較的低いのです。また端末のネイティブ機能を使用したいときは、Javascriptを用いたコンポーネントを追加するとネイティブアプリのようなデバイス独自の機能を利用したアプリの作成も出来るようになります。
ハイブリッドアプリのメリット・デメリット、基礎知識について解説された記事はこちら>>
「ネイティブアプリ」とは、スマートフォンやタブレット端末などのデバイスで「App Store」や「Google Play」などのアプリケーションストアからインストールして利用するアプリケーションを意味します。正式名称は『ネイティブアプリケーション』です。ネイティブアプリはスマートフォンやタブレット端末用に開発されているため、カメラやGPSなどそのデバイス自体の機能を活用することができ、動作も軽く、簡単に操作出来るのが特徴です。Webアプリに比べるとまだまだ歴史の浅いネイティブアプリですが、スマートフォンやタブレット端末などの急速な普及とともに利用者も拡大し、今後も重要性は高くなっていきます。
ネイティブアプリのメリット・デメリット、基礎知識について解説された記事はこちら>>
Titanium Mobile以外の代表的なクロスプラットフォームについて見ていきましょう。
Xamarin(ザマリン)とは「Mono」や「MonoTouch」などのマルチプラットフォームを開発した企業である『Xamarin社』が提供するクロスプラットフォームアプリ開発環境です。Xamarinは2016年にマイクロソフト社に買収をされております。これを機に2016年4月よりVisual StudioにXamarinが付属する形になりました。クロスプラットフォームアプリ開発環境とはWebアプリ、デスクトップアプリ、スマートフォンアプリなど様々なプラットフォームに対応した開発環境のことでXamarinを使用することによりiOSアプリもAndroidアプリもC#で開発することが可能となりました。他にもXamarinの特徴として『ネイティブアプリの開発が得意』、『コードの共通化』などが挙げられます。
Xamarinの特徴、基礎知識について解説された記事はこちら>>
FlutterとはGoogle社によって開発されたオープンソースのモバイルアプリケーションフレームワークです。主にAndoroidやiOS向けのモバイルアプリケーションの開発に利用されます。Flutterは「クロスプラットフォームにおいて100%のコードを共通化しない」という選択をしており、各プラットフォームのOSの機能に大きく依存するコードについては、ネイティブの言語で実装する仕様になっております。Flutterの特徴は『迅速な開発』『表現力温で柔軟なUI』『ネイティブパフィーマンス』を掲げております。
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Monaca(モナカ)とは日本ソフトウェア企業『アシアル株式会社』が提供するApache Cordova(旧:PhonGap)ベースのHTML5アプリの開発プラットフォームのことです。Monacaはクラウド上で作成が出来るため、インターネットに接続したモバイルデバイスやPCがあれば作成することが出来ます。iOSでもAndroidでも同じように動作するので、iOSとAndroid用に作り直す必要がないのが特徴です。他にも『特別な知識不要』『100%ネイティブアプリ』といった点が挙げられます。
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Titanium Mobileを理解するために初心者でも分かる特徴、作成できるアプリ、基礎知識などを簡単に解説させていただきました。Titanium Mobileを一言で表すと『JavaScript向けスマートフォンアプリ開発プラットフォーム』です。特徴として『ハイブリッド型』『モジュール機能』『クロスプラットフォーム』などが挙げられます。Titanium Mobileについてこの記事に記載されている最低限の内容は理解をしておくようにしましょう。