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Delphiを理解する!初心者でも分かる歴史、特徴、基礎知識などを簡単に解説!

Delphiを理解する!初心者でも分かる歴史、特徴、基礎知識などを簡単に解説!

最終更新:2021/09/03 投稿:2021/09/01
Delphiを理解する!初心者でも分かる歴史、特徴、基礎知識などを簡単に解説!

DelphiはWindows向けアプリケーションの開発を行う際に使用される統合開発環境(IDE)であり、その環境で使用するプログラミング言語です。この記事ではDelphiを理解するために初心者でも分かる歴史、特徴などの基礎知識を簡単に解説していきます。

Delphiとは

Delphiとは主にWindows向けアプリケーションの開発を行う際に使用される統合開発環境(IDE)であり、その環境で使用するプログラミング言語です。「Borland」というソフトウェア企業において開発され1995年に誕生しました。統合開発環境として高い生産性を実現しており、デスクトップアプリケーションの開発を得意としております。また登場以来バージョンアップを繰り返していく中で「Webアプリケーション」「モバイルアプリケーション」の開発などにも行えるようになりました。特徴として『オブジェクト指向』『クロスプラットフォーム』『UIコンポーネント』などが挙げられます。

『Delphiの基本情報』
▼誕生時期
1995年
▼開発者
Borland International
▼種別
・統合開発環境
・プログラミング言語
▼特徴
①オブジェクト指向
②クロスプラットフォーム
③UIコンポーネント

Delphiの公式サイトはこちら>>

統合開発環境(IDE)とは

統合開発環境(IDE)とはソフトウェアの統合的な開発環境であり、様々なツール(デバッグ、コンパイルなど)の集合から構成されております。以前まではデバッグにはデバッグ用ツール、コンパイルにはコンパイル用ソフトがそれぞれ必要で何らかのシステム開発を行う上で様々なサービスを個別に利用する必要がありました。統合開発環境の誕生は1960年代に開発された『Dartmouth BASIC』と言われております。統合開発環境の登場によってデバッグ、コンパイル、エディタなど開発に必要なツールが一つの開発環境に集約され統合・統一的に扱えるようになりました。代表的な統合開発環境として『VisualStudio』、『Unity』、『Eclipse』などが挙げられます。

統合開発環境の特徴や種類を解説している記事はこちら>>

Delphiの読み方・名前の由来

Delphiの読み方は『デルファイ』です。名前の由来はギリシャの古代都市 「Delphoi(デルフォイ)」から来ております。元々DelphiはOracleDBのフロントエンドとして開発が進められていました。そこでデルフォイがアポロンの神託(Oracle)を行った場所ということもありOracleデータベースのアプリケーションが開発しやすい」という意味を込めて名付けられたそうです。

Delphiの誕生と歴史

Delphiはデンマークのエンジニア「Anders Hejisberd氏」を中心に開発され「Borland」というソフトウェア企業において1995年に誕生しました。初版は1995年2月にリリースされた「Delphi 1」です。この後1年単位でバージョンアップが繰り返され1999年には「Delphi 5」がリリースされます。この頃までは有償版のみでの公開となっておりましたが、2001年の「Delphi 6」のリリースをキッカケに無償のPersonal版が提供を開始され一般ユーザーでも気軽に使用できるようになり知名度を広げていきます。
この後も2002年には「Webアプリケーション開発」2009年には「Unicode対応」を実現するなど着実に進化を続けております。2011年以降にはクロスプラットフォームとして進化を遂げるなどより多くのニーズに対応できるようになりました。Delphiの歴史について簡単に以下の年表にまとめておりますのでご覧ください。

年代 内容
1995年 「Delphi 1」誕生
1996年 「Delphi 2」リリース
Windows95サポート/データベースグリッド
1997年 「Delphi 3」リリース
インターフェイス(COMベース)
1999年 「Delphi 5」リリース
デスクトップレイアウト
2001年 「Delphi 6」リリース
構造ウィンドウ / SOAP Webサービス
2002年 「Delphi 7」リリース
Webアプリケーション開発
2003年 「Delphi 8」リリース
.NET Frameworkに対応
2007年 「Delphi 2007」リリース
Windows Vistaに対応
2010年 「Delphi 2010」リリース
タッチインタフェース/マウスジェスチャー
2013年 「Delphi XE5」リリース
iOS 7アプリケーション開発に対応
Android開発機能
2015年 「Delphi 10 Seattle」リリース
iOS 9 アプリケーション開発に対応
2017年 「Delphi 10.2 TOKYO」リリース
Delphi Community Edition 登場

Delphiの人気推移

Delphiのプログラミング言語としての人気推移について見ていきましょう。2000年初頭は最も人気のある統合開発環境として利用されておりましたが、近年ではその人気に陰りが出ております。それでも数あるプログラミング言語の中で20位以内に毎年ランクインしてくるなど根強い人気を見せております。TIOBEインデックス(https://www.tiobe.com/tiobe-index/)の発表している順位推移をその他のプログラミング言語と比較する形で以下の表にしておりますので参考にしてみてください。

MATLAB Python Delphi
2012年 20位 9位 11位
2014年 11位 8位 20位
2016年 15位 5位 12位
2018年 13位 3位 11位
2020年 13位 2位 20位

Delphiの特徴

Delphiの特徴を見ていきましょう。

オブジェクト指向

Delphiはオブジェクト指向という特徴があります。オブジェクト指向言語とはプログラミング言語の中でも、お互いに関連するデータやメソッドに関する手続きを一つにまとめたものである「オブジェクト」をプログラムの基本的な構成として扱うものです。、代表的なものとしてJava、PHP、Ruby、JavaScriptなどが挙げられます。

オブジェクト指向言語の種類や特徴を解説している記事はこちら>>

クロスプラットフォーム

Delphiはクロスプラットフォームという特徴があります。クロスプラットフォームとはWindows、Macのように異なるOSやWebアプリ、Webブラウザなど様々なプラットフォームにおいて同じ仕様のアプリケーションを動かすことに対応したプログラムのことです。
Delphiでは「Windows OS」「MAC OS」「ios」「Android」など様々なプラットフォームでアプリケーションを開発することができます。

クロスプラットフォームの種類や基礎知識などを解説している記事はこちら>>

UIコンポーネント

DelphiはUIコンポーネントという特徴があります。強力なコンポーネントライブラリによって迅速なUI設計を実現します。ドラッグ&ドロップするだけで、ユーザーインターフェイスを構築が可能となっております。

ユーザーインターフェースの意味や種類について解説された記事はこちら>>

Delphiの基本的な文法

Delphiの基本的な文法を見ていきましょう。

変数の宣言

変数の宣言では関数、メソッドのvarブロックにて下記の記述を行います。

宣言 記述
単体 (変数名):(型名);
複数 (変数名1), (変数名2), (変数名3), …… (変数名n) : (型名)
2016年8月 Django 1.1リリース
2017年12月 Django 2.0リリース

データ型の種類

Delphiではデータ型で使用される基本的な種類は以下の通りです。

データ型 概要
文字型 1文字のみを扱う型(主にChar型を使用)
文字列型 一連の文字を扱う型
整数型 整数および浮動小数点データ
順序型 整数型、文字型、論理型、列挙型、部分範囲型を含む
論理型 True(真)かFalse(偽)かの2つの値しか取らない変数型
構造化型 集合型、配列型、レコード型、ファイル型、クラス型、クラス参照型、およびインターフェイス型を含む
ポインタ型 メモリ アドレスを指す
手続き型 関数を変数に割り当てたり他の手続きや関数に渡す

演算子

Delphiでは演算子で使用される基本的な種類は以下の通りです。

演算子の種類 概要
算術演算子 足し算や引き算を実行する
関係演算子 演算子の左辺と右辺を比較
論理演算子 理論を判定する際に用いる
文字列演算子 複数の文字列を連結する際に用いる
集合演算子 和集合、交差部分、集合メンバー
ビット演算子 特定のビット フィールドにおける設定、シフト、比較

制御文

Delphiの制御文ではif/else文、case文、for/while文を覚えておく必要があります。

・if/else文
if/else文は複数の式を実行し条件にあった文のみを実行させることができます。
・case文
switch/case文はif文同様に複数の式を実行し条件にあった文のみを実行させることができます。
・for/while文
for/while文は繰り返しの処理を行いたい時に使用します。

Delphi以外の代表的なな統合開発環境

Delphi以外の代表的な統合開発環境を見ていきましょう。

VisualStudio

Visual Studioとはマイクロソフト社が開発・提供するC#やVisual Basic(VB)向けの統合開発環境(IDE)です。統合開発環境とはソフトウェアの開発において必要な機能を豊富に取り揃えたプログラム環境用パッケージのことです。1997年に初版がリリースされて以降、数々のアップデートを繰り返し2020年時点で『Visual Studio 2019』が最新バージョンとなっております。Visual Studioでは様々な種類が提供されており『Visual Studio Community』『Visual Studio Code』『Visual Studio Online』などが挙げられます。

『Visual Studio 基本情報』
誕生時期:1997年
開発者:マイクロソフト社
種別:統合開発環境
特徴:『クロスプラットフォームアプリの開発が可能』 『開発に必要な機能が豊富』

Visual Studioの特徴や機能などを解説している記事はこちら>>

Unity

Unityとは2005年にUnity Technologies社が開発をしたゲームを開発するためのツールである人気のゲームエンジンです。主にスマートフォン向けモバイルゲーム、ブラウザゲームなどの開発に使用されております。Unityを使用して開発された代表的なゲームとしてポケモンGO、白猫プロジェクト、ドラゴンクエストVIIIなどが挙げられます。またUnityの特徴として『統合開発環境(IDE)を搭載』、『クロスプラットフォームに対応』などが挙げられます。

『Unityの基本情報』
誕生時期:2005年
開発者:Unity Technologies社
種別:ゲームエンジン
特徴:①IDE(統合開発環境)を搭載②クロスプラットフォームに対応

Unityの特徴やゲーム開発で出来ることなどを解説している記事はこちら>>

Eclipse

Eclipseとは1998年にIBM社によって開発された統合開発環境(IDE)です。主にJavaアプリケーションの開発に使用されており、他にもプラグインなどを使用することのよってC言語、C++、Perl、Python、PHPなど様々なプログラミング言語に対応しております。2001年にオープンソース化されて以降、Javaアプリケーション開発において最も多く使用されております。Eclipseの特徴は『豊富なプラグイン』『動作の速さ、充実したサポート』などが挙げられます。

『Eclipse』
正式名称:Eclipse(イクリプス)
誕生時期:1999年
開発者:IBM社
種別:統合開発環境
特徴:
①Javaの開発環境が標準搭載/②軽量で早い

Eclipseの特徴や対応言語などを解説している記事はこちら>>

まとめ

Delphiを理解するために初心者でも分かる歴史、特徴、基礎知識などを簡単に解説させていただきました。Delphiを一言で表すと『Windows向けアプリケーションの開発を行う際に使用される統合開発環境(IDE)であり、その環境で使用するプログラミング言語』です。特徴として『オブジェクト指向』『クロスプラットフォーム』『UIコンポーネント』などが挙げられます。Delphiについてこの記事に記載されている最低限の内容は理解をしておくようにしましょう。

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