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フリーランスが国民年金を免除される条件やメリットを解説

フリーランスが国民年金を免除される条件やメリットを解説

最終更新:2021/10/13 投稿:2019/10/30
フリーランスが国民年金を免除される条件やメリットを解説

今回はフリーランスが国民年金を免除される条件やメリットについて解説させて頂きます。開業当初や資金繰りが厳しい時期など、国民年金保険料の支払いが厳しくなってしまった時に活用できる「保険料免除制度」や「納付猶予制度」というものをご存知でしょうか。知らずに未納の状態を継続してしまうと、将来の年金の受け取り金額が少なくなってしまったり、場合によっては年金をもらえなくなってしまうケースもあります。正しい知識を身につけて、いざという時には国民年金を免除・猶予できる制度を活用しましょう。

フリーランスが国民年金を免除になる条件

フリーランスが国民年金を免除になる条件について解説させて頂きます。
基礎年金と呼ばれ、20歳以上60歳未満の全国民に加入義務がある国民年金ですが、例外として保険料が免除、もしくは納付期間を猶予される場合があります。保険料が免除となる制度が「保険料免除制度」、猶予される制度が「納付猶予制度」と言います。
ある一定の条件を満たせば「全額免除制度」というものが適用され、保険料が全額免除されるとともに、年金の受給資格と年金額の1/2が保証されます。つまり1年間の全額免除の申請が通った場合、半年分の年金額については収めているものとして認めてもらえるということになります。

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保険料免除制度

所得が少なく、本人、世帯主、配偶者の前年所得(1月から6月までに申請される場合は前々年所得)が一定額以下の場合や失業した場合など、経済的な理由で国民年金保険料の納付が困難な場合、「国民年金保険料 免除・納付猶予申請書」という申請書を提出し、申請後に承認されると保険料の納付が免除されます。免除される金額は全額、4分の3、半額、4分の1の4種類となっており、以下の条件により適用されます。

免除を受けるための前年所得

免除される金額の所得金額については以下の通りになります。

■全額免除の条件
前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
(扶養家族数) × 35万円 + 22万円

■3/4免除の条件
前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
78万円+(扶養家族数×38万円)+社会保険料控除

■半額免除の条件
前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
118万円+(扶養家族数×38万円)+社会保険料控除

■1/4免除の条件
前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
158万円+(扶養家族数×38万円)+社会保険料控除

納付猶予制度

20歳から50歳未満の方で、本人・配偶者の前年所得(1月から6月までに申請される場合は前々年所得)が一定額以下の場合には、「国民年金保険料 免除・納付猶予申請書」という申請書を提出し、申請後に承認されると保険料の納付が猶予されます。
上記の保険料免除制度だけでは、失業などの理由で納付が困難になっても、収入のある世帯主と同居していることで支払いの免除ができませんでした。このような状況の方が将来、無年金・低年金となってしまうことを避けるために、この制度ができました。
また継続申請が認められていない場合は、毎年新たに申請することが必要なので注意しましょう。

猶予を受けるための条件

猶予を受けるための条件
1.50歳未満の第1号被保険者である人
2.本人及び配偶者の所得が一定の基準以下である人(全額免除基準と同額です。)

フリーランスが国民年金の免除を受けるメリット

フリーランスが国民年金の免除を受けるメリットについて解説させて頂きます。
メリットは以下の2点になります。

フリーランスが国民年金の免除を受けるメリット
1.受給資格期間にカウントされる
2.年金を受給できる

1つ目の「受給資格期間にカウントされる」というメリットについて解説させて頂きます。
年金を受け取る条件として、受給資格期間が最低10年必要となっており、免除制度を受けていれば国民年金保険料を支払っていなくても、受給資格期間にカウントされます。未払いのまま放置してしまうと、その期間は当然受給資格期間にカウントされないため、もし条件に当てはまるのであれば、免除の申請をしておくことをおすすめします。

2つ目の「年金を受給できる」というメリットについて解説させて頂きます。免除制度を受けることで、実際に国民年金保険料を納付していなくとも、老後に年金を受け取ることができます。(現在の制度では65歳以上)このメリットについては「保険料免除制度」のみに当てはまるメリットとなっており、「納付猶予制度」の場合は、年金保険料を納付していない期間の受取金額は反映されません。

国民年金を未納にするデメリット

国民年金を未納にするデメリットについて解説させて頂きます。
フリーランスで働いていると手持ちの現金が足りず、つい国民年金の支払いが後回しになってしまい「未納」の状態になってしまうことがあります。未納の場合、国民年金を貰うための25年加入の資格期間にはカウントされません。「免除申請」の場合、免除期間も資格期間に含まれるため、放置して未納にするのではなく、しっかりと申請を行なって、少しでも救済措置を受けられるようにしましょう。

もし未納の状態を放置してしまうと、まずは「催告状」という書類が届いたり、委託された業者から電話で催告されることもあります。その後「特別催告状」という書類が届き、最終的には「最終催告状」という書類が送られてきます。これは支払い能力がある状態で、国民年金保険料を滞納し続けた人に送付される通知で、これ以上無視すると、法的手段で対処される可能性があります。ちなみにこの状態までであれば延滞金はかからず、保険料の納付のみで済むので、年金窓口に相談に行くことをおすすめします。
この通告を無視してしまうと、強制徴収や財産の差し押さえがされる可能性があります。

免除制度を利用した期間分の年金を追納する方法

免除制度を利用した期間分の年金を追納する方法について解説させて頂きます。
上記のとおり、年金の支払いを未納のまま放置する場合と、免除制度や猶予制度を利用する場合とでは、将来的なリスクに大きな差が出ます。もしも本当に支払いが厳しい場合はこのような制度を積極的に活用して行くことをおすすめします。ただし、これらの制度を活用した場合には、いずれ収入に余裕ができたときに「追納」することを検討しましょう。

追納を行うためには、免除制度や猶予制度を受けた期間が過去10年以内である必要があります。また、経過期間に応じて加算金が追加されるため注意が必要です。
これらの理由から、免除制度や猶予制度を活用した場合、支払い能力に余裕が生まれたら、できる限り早いタイミングで追納を行うことをおすすめします。

まとめ

フリーランスが国民年金を免除される条件やメリットについて解説させて頂きました。運転資金が心許ないと余裕がなくなってしまって、冷静な判断ができなくなってしまいがちです。そんな時こそ落ち着いて、今回紹介させて頂いた免除制度や猶予制度があることを想い出し、うまく活用して頂ければと思います。何度もお伝えした通り、未納を放置することにはメリットがありません。国民年金保険料を支払えないと思ったら、早めに対処することが必要です。

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