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フリーランスを始める前に税金について必ず把握するべき3つのこと

フリーランスを始める前に税金について必ず把握するべき3つのこと

最終更新:2020/09/16 投稿:2019/10/05
フリーランスを始める前に税金について必ず把握するべき3つのこと

会社員であれば税金関係は全て会社が計算してくれて、給与から天引きなど諸々の手続きを行ってくれるため、社員ひとりひとりが税金に対する知識を持っている必要性があまりありません。フリーランスで活動する場合、税理士と契約を結んでいない限りは、自分で支払うべき税金を把握し、税金の種類によっては税額を自分で計算して、申請・納税ということを自発的に行う必要があるのです。そこでこの記事ではフリーランスが税金について必ず把握するべき3つのこと、主に税金の種類、確定申告について、節税対策について詳しく解説していこうと思います。

税金の種類[フリーランスが把握すべきこと①]

まずはフリーランスとして活動している方が支払う必要のある税金の種類について解説させて頂きます。

フリーランスの税金
・所得税
・住民税
・国民保険税(料)
・国民年金保険料
・個人事業税
・消費税

なんとなく聞いたことがある税金から、あまり馴染みのない税金まで、実はフリーランスとして活動していく際にはこれら全ての税金を個別に納税しなくてはならないのです。フリーランスになって初年度の方は少し大変に感じてしまうかもしれませんが、理解すればひとつひとつはそんなに複雑なものではありません。

所得税について

1年間に得た所得に対して納税額が決定するのが所得税です。1年間の所得合計が38万円を超える場合、確定申告を行い自分で所得税額を算出し、国に納税する義務があります。

ここで言う「所得」と言うのは「収入」とは異なりますので注意が必要です。ちなみに基礎控除というのは所得税や住民税などの計算を行う際に、全員一律で差し引かれる控除のことです。

収入と所得の違い
収入とは…入ってくるお金の総額のこと
所得とは…収入から必要経費を引いた金額のこと

所得に応じて累進課税制によって税率は5%〜45%まで設定されます。

所得 税率 課税控除額
~195万円 5% 0円
195万円超〜330万円以下 : 10% : 97,500円
330万円超〜695万円以下 : 20% : 427,500円
695万円超〜900万円以下 : 23% : 636,000円
900万円超〜1,800万円以下 : 33% : 1,536,000円
1,800万円超〜4,000万円以下 : 40% : 2,796,000円
4,000万円超~ : 45% : 4,796,000円

上記の通り、所得が大きくなれば、それに比例して税率も上昇していく仕組みになっています。4,000万円以上の所得がある人は、所得税だけでなんと半分近くの税金を納めなくてはいけないのです。

次に所得税の計算方法について紹介します。

①収入-必要経費-各種控除=課税所得金額
②課税所得金額×税率-課税控除額=所得税額

①②の順番に計算していくことで所得税額を求めることができます。

例えば収入が800万円で経費が200万円のフリーランスの場合、
その他控除10万円、基礎控除38万円、青色申告特別控除65万円を上記の計算式に入れて計算すると…

①800万円-200万円-10万円-38万円-65万円=546万円(課税所得金額)
②546万円×20%(税率)-427,500円(課税控除額)=664,500円(所得税額)

このケースの場合、所得税として納税しなくてはならないのは、664,500円となります。

この所得税額をできる限り抑えるためには「経費」として計上可能な費用については漏れなく計上し、受けることができる控除は全て受けるということが大切になってきます。これらについては後ほどお伝えしていきます。

住民税について

所得税が国に対して納税する税金である一方、住民税は自分の住む都道府県、市区町村に対して納税する税金となっております。全国的に税率はほぼ一律で課税所得の10%と定められているのですが、一部地域において若干税率が高い地域、低い地域が存在するようです。例えば神奈川県は県民税が0.025%高く、名古屋市の市民税は0.3%低いです。
ちなみにこの税率10%の内訳は市区町村に対して6%、都道府県に対して4%と決まっています。住民税は年収が33万円を超える場合、確定申告する必要があります。所得税同様、課税収入が増えれえば増えるほど金額は大きくなり、前年の所得をベースに翌年の住民税が決定されます。

国民健康保険税について

会社員時代は社会保険に加入しており、保険料の半額を会社が負担してくれているというのが一般的です。フリーランスとして活動するにあたって、国民保険に切り替えるのか、退職する会社の社会保険を任意継続するのかという2択があり、国民保険を選ぶ場合は、別途手続きを行う必要があります。

フリーランス(個人事業主)の社会保険に関する知っておくべきことについてはこちら>>

国民保険への加入手続きは社会保険の失効後、各市区町村の窓口で手続きが可能となります。保険料の金額や納付方法は各市区町村によって異なり、一括もしくは期ごとに納めることになります。ここで支払う保険料は支払い年度の確定申告で控除されるので、忘れないようにしましょう。

国民年金税について

国民保険と同様、会社員時代は厚生年金に加入しているケースが一般的ですが、フリーランスになると、新たに国民年金に加入し、税額を支払う必要があります。国民年金は基礎年金と呼ばれ、20歳以上60歳未満の国民全員が加入する必要があります。会社員時代に支払っていた厚生年金は、国民年金に上乗せされて給付される年金で、一般的に会社が半額を負担して支払っています。

個人事業税について

個人事業税とは事業所の所在地として申請をしている都道府県に納めることになります。つまり自宅を事務所として申請している方は自宅の住所がある都道府県に事業税を納めるということです。この税金の使い道としては、その地域の公共サービスの税源として使われ、道路工事、公共事業、社会福祉などのサービスに当てられることが多いです。

消費税について

フリーランスの消費税についての納税義務が発生するのは年間の合計収入が1,000万円を超える場合に発生します。原則として2年前の年間売上をベースに計算されるため、合計収入が1,000万円を超えた翌々年には消費税が別途必要であることを頭に入れておきましょう。

確定申告[フリーランスが把握すべきこと②]

フリーランスとして働く場合、自分自身で手続きする必要がある「確定申告」。事業においてかかった1年間の費用と経費を記録しておき、簿記を提出する必要があります。毎年発生する業務で、なかなか効率化するのが難しい確定申告業務ですが、近年は会計ソフトなど便利なツールが登場しているため、それらをうまく活用して本業の工数を奪われないようにしましょう。

確定申告は義務

フリーランスが事業を行い、1年間に生じた所得が基礎控除である38万円を超えた場合、確定申告を行う義務が発生します。もし仮に確定申告を忘れてしまった場合や遅れてしまった場合、どのような問題が発生するのでしょうか?

無申告加算税

期限内に確定申告を行わなかった場合、本来の納税額に加えて、割り増しで発生する税額を「無申告加算税」と言います。この税額には基準があり、税額50万円までは15%加算、50万円を超える税額に対しては20%加算というように決められています。
このように期限から遅れてしまうことで通常の税額に対して15%〜20%も加算されると、経費や控除などを積み上げて税金を抑えた意味がなくなってしまいます。それくらいインパクトの大きなペナルティですが、税務署が調査を開始する前に自主的に遅延を申告した場合、15%〜20%の加算額が5%まで減額される場合があります。
加えて、確定申告の期限終了から1ヶ月以内に自主申告し、期限内に申告する意思があったことを認められた場合、無申告加算税は免除となります。

延滞税

確定申告を期限内に行わなかった場合、延滞税というものも発生します。こちらは遅延が長引けば長引くほど、利息のように増え続けるペナルティとなっており、確定申告を忘れてしばらく期間が経った後に気づくと、恐ろしいくらい税額が膨らんでしまっていたというケースも考えられます。

重加算税

基本的に納税の遅延が発生した場合、上記のペナルティが適用されるのですが、より悪質と判断される場合、「重加算税」というものが課せられる場合があります。このペナルティは本来の税額に対して35%〜40%程度増額するという設定になっています。これほどまでのペナルティを受ける対象としては、税金の計算自体に隠蔽が見られたり、税務署から度重なる指摘を受けても改善が見られない時に発動します。

確定申告の申告方法

確定申告の申告方法については青色申告、白色申告から申告方法を選択肢、指定の用紙に必要な情報を記入していきます。また申告の際には1年間の収支が記録された簿記(複式簿記または単式簿記)が必要になるため、こちらも合わせて用意するようにしましょう。

詳しい確定申告の方法については以下の記事をご覧ください。

フリーランスが確定申告を必要とするケースとそのポイントが分かる記事はこちら>>

青色申告と白色申告について

確定申告をする際に検討しなくてはならない「青色申告」と「白色申告」について。確定申告には実は3種類あり、控除額によって3段階に分けられている形になります。簡単にそれぞれの違いを紹介させて頂きます。

種類/控除金額/帳簿/決算書の種類/承認手続き
白色申告/なし/単式簿記/収支内訳書/なし
青色申告/10万円/単式簿記/青色申告決算書/あり
青色申告/65万円/複式簿記/青色申告決算書/あり

上記の通り3通りの方法があり、下に行くほど節税効果が高くなっていますが、その分手続きの煩雑さが増すため、簿記の知識が必要になってきます。白色申告と青色申告の10万円控除の場合、単式簿記と言って収入欄から支出欄の合計を引いた金額を示した帳簿は、家計簿などに近く、比較的手軽に誰でも計算・記入できるところがメリットです。一方で青色申告の65万円控除で申請する場合に必要となる複式簿記は貸し借りが一致するように記載するもので簿記を学んだことがない方にとっては、少し抵抗感がある記述方法を取る必要があります。

青色申告と白色申告について、メリットやデメリットなど詳しい内容は以下の記事をご覧ください。

青色申告と白色申告記事についてはこちら>>

源泉徴収税について

フリーランスの場合、受注した案件によっては源泉徴収されているものと、されていないものがあることを理解する必要があります。これを把握しておかないと、確定申告の際に損をしてしまう可能性があります。

フリーランスとして受ける報酬の中で、源泉徴収される対象は以下の案件と定められています。ただしこれらの案件を法人から受注する場合は源泉徴収が差し引かれますが、取引先が個人事業主の場合は発生しないケースもあります。その辺りは取引開始時に相手方と相談するようにしましょう。

源泉徴収が必要な報酬
・原稿料、講演料など
・弁護士、公認会計士、司法書士等へ払う報酬
・プロ野球選手、プロサッカー選手、モデル等
・芸能人や芸能プロダクションを営む個人に支払われる報酬
・宴会等で接待を行うコンパニオン報酬
・広告宣伝のための賞金や馬主に払う競馬の賞金

参照:国税庁

フリーランスの源泉徴収について理解しておくべき基礎知識が分かる記事はこちら>>

節税対策[フリーランスが把握すべきこと③]

フリーランスが支払う税金を最低限にするためには、経費を計上するか各種控除を受けるかの2通りの方法があります。もちろん2つの方法は併用すること可能なので、これから解説することを頭の片隅においておき、しかるべきタイミングでしっかりと手続きを行うようにしましょう。

経費による節税

フリーランスが事業用経費として認められるのは以下の通り。

>フリーランスの経費
「接待費交際費」/「打合せ会議費」
「通信費」
「旅費交通費」/「交通費」
「消耗品費」/「雑費」
「車両費」
「新聞図書費」
「減価償却費」
「地代家賃」
「水道光熱費」
「広告宣伝費」
「採用教育費」
「外注費」「業務委託費」
「支払手数料」

これらに当てはまる費用を経費として漏れなく計上することで、それが積み重ねって大きな節税効果を生み出します。

控除による節税

フリーランスが節税対策に利用できる控除には以下のようなものがあります。

フリーランスが節税できる控除
・配偶者控除
・扶養控除
・青色申告特別控除
・専従者控除

これらの控除で適用できるものは適用していくことで、節税をすることができます。

フリーランスの得する節税対策と受けるべき所得控除について分かる記事はこちら>>

まとめ

フリーランスとして独立した際に避けては通れない税金について、解説させていただきました。納税するべき税金の種類を把握し、各種手続きの方法を理解した上で、税金を最低限に抑えるための節税対策についても、知らずに損してしまうということがないよう、しっかりと情報収集を行い、正しい知識で漏れなく、無駄なく納税を行なっていきましょう。

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