
デバッガーはプログラムにおいてバグの調査や改修を実施する職種(役割)を指します。またバグの調査や改修といった作業を「デバッグ」と呼びます。Webサービスをユーザーが安心して利用出来るように必ず行う作業であり、IT業界の裏方として様々なアプリケーションのリリースを支える重要な役割です。この記事ではデバッガーの仕事内容、必要な能力、市場価値などについて紹介していきます。
デバッガーとはコンピュータやソフトウェアなどのプログラムにおいてバグの調査や改修を実施する職種(役割)のことです。近年ではゲームなどスマホアプリ市場の急成長によって専門的な知見を有することなく対象のアプリケーションを操作するだけで仕様書に従いバグを発見するといった障壁の低い業務も多数需要があります。一方で高いレベルでの集中力と広い視野が必要とされる緻密な業務でもあり多大な時間を費やす場合もあります。デバッガーはIT業界の裏方として様々なアプリケーションのリリースを支える重要な役割です。
デバッグとはコンピュータやソフトウェアなどのプログラムにおいてバグの調査や改修を実施する作業のことです。これを行う職種(役割)をデバッガーと呼びます。またバグを見つけることを主とする仕事であることからバグフィックスと呼ばれることもあります。
ゲームデバッガーとはデバッグ業務の中でもゲームを専門とする職種(役割)のことです。『スマホゲーム』『コンシューマーゲーム』『PCゲーム』などプログラムで形成されるすべてのゲームが対象となります。ゲームのリリース前にバグが無いかをチェックすることが主な業務です。特にスマホゲームの市場においては一つのアプリケーションにて幾度もアップデートを重ねるためデバッグ工数は多大となっており高い需要が存在します。テスト系の仕事でもあることからゲームテスターと呼ばれることもあります。
デバッガーの仕事内容を見ていきましょう。
デバッガーは基本的に用意された手順書に従ってバグ(不具合)の調査を行います。対象のアプリケーションが正常に動作するか否かを調査し、バグが発見された場合には修正または報告書にまとめます。1つのアプリケーションで何千何万通りものデバッグ項目を調査していく作業であるため根気が求められます。
基本的にデバッガーはバグの調査後、その調査結果の記録と報告を行うことまでが仕事内容のメインとなっております。バグ発生の主な原因はプログラム要素に行き着く場合がほとんどなので開発・テスト担当部門まで正しく丁寧に記録した内容を報告する必要があります。デバッガーが記録・報告した内容をもとに、開発・テスト担当部門のエンジニアは原因を究明し、プログラムやソースコードを修正します。漏れなく手順書通りにデバッグ項目をこなし、一つ一つの作業結果を記録、作業報告をして一連のデバッグ作業はひと段落となります。
デバッガーに必要な能力を見ていきましょう。
デバッガーはPC/スマホの操作スキルが必要とされます。プログラマーほどの高度なPCスキルは不要で一般的な操作スキルや知識があれば十分です。単純作業が多い分、基本的なPC/スマホの操作スキルが素早く、正確であるほど作業進捗は捗ります。また資料、ドキュメント作成のためにExcle、Wordなどのソフトを扱う場合がありますのでこちらは最低限不自由なく厚かるようにしましょう。
デバッガーはコミュニケーション能力が求められます。デバッガーの仕事内容としてバグの調査結果を正しく丁寧に記録した内容を報告する必要があることから、このコミュニケーション能力は開発・テスト担当部門との連携の際に主に必要となります。
デバッガーは集中力が求められます。単純な作業を何千何万通りも手順書に従って操作する必要があり、細かなバグも見逃してしまってはなりません。作業自体の難易度はプログラム開発などと比較しても容易ではありますが、幾度となく繰り返す作業の中で丁寧にバグの発見と記録をしなければならないため相当な集中力が求められます。
デバッガーは論理的思考力が求められます。バグ調査は単純作業であるものの、問題の規則性を追求し、派生的に起こることを回避する必要があります。バグの原因となる物事を体系的に整理し、矛盾や飛躍のない筋道を立て報告することで品質の高いデバッグ作業ができるでしょう。
デバッガーとテスターの主な違いはテスト業務における対応範囲の広さです。デバッガーは上述の通り『バグの調査』が主な仕事内容となります。一方でテスターは『テスト計画』『テスト設計書の作成』『テスト実施』『改修』などテストに関わるすべての業務を対応するポジションです。よってテスターにはシステム開発に関する一連の流れの理解やプログラミングに関する能力も必要となります。
デバッガー | テスター | |
テスト計画 | × | ◯ |
テスト設計書の作成 | × | ◯ |
テスト実施 | 『TypeScript 1.0』リリース | |
改修 | × | ◯ |
バグの調査 | ◯ | ◯ |
デバッガーの平均年収や今後の将来性など、市場価値について詳しく解説していきます。
デバッガーの平均年収は240〜360万程度と言われております。未経験でも対応することの出来る業務が多く、IT業界における職種の中でも年収は低い傾向にあります。(システムエンジニアの平均年収は約570万円[厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(2019年)参照])
デバッガーは社員雇用のみならずアルバイトで採用することもあることも一つの要因です。案件によってはデバッガーの集中力を保つためのバグの発見につきボーナスを支給するという歩合性の仕組みを採用している場合もあるようです。プログラマー職には珍しい給与形態ですね。
デバッガーが活躍できる業界は主に「ゲーム系」「スマホ向けアプリ系」の2つが挙げられます。特にゲーム業界での需要が多く、ゲーム系エンジニアのほとんどがゲームデバッガーを経験したことがあると言われております。
デバッガーの需要は増加傾向にあります。スマホアプリ市場は今後も増すばかりで、これに比例してデバッガーの需要も伸びます。一方でデバッグツールの成長も進んでおり、人的工数を削減できる時代もそう遠くない未来に実現される可能性があります。デバッガーという選択肢を学生時代のアルバイトやプログラマーを目指す過程での職という位置付けで選択することが良いのではないでしょうか。
デバッガーを理解するために初心者でも分かる仕事内容、必要な能力、市場価値について簡単に解説させていただきました。デバッガーを一言で表すと『コンピュータやソフトウェアなどのプログラムにおいてバグの調査や改修を実施する職種(役割)』です。仕事内容として主に『バグの調査』『記録・報告』などが挙げられます。デバッガーについてこの記事に記載されている最低限の内容は理解をしておくようにしましょう。