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夜間バッチを理解する!意味、メリット・デメリットなどを簡単に解説!

夜間バッチを理解する!意味、メリット・デメリットなどを簡単に解説!

最終更新:2020/05/14 投稿:2020/05/09
夜間バッチを理解する!意味、メリット・デメリットなどを簡単に解説!

夜間バッチは夜間を指定してデータの集計や計算などを実行するバッチ処理の一種です。銀行などのシステムが営業時間に支障を来たさぬようにデータ集計やデータ処理を営業時間外に回して行うプログラムなどがその一例です。では夜間バッチとはどのような意味を持ち、どのようなメリット、デメリットが存在するのでしょうか?この記事では夜間バッチについて意味や、メリット・デメリットなどを簡単に解説してきます。

バッチ処理とは

バッチ処理とはデータをまとめて処理するプログラム方式のことです。あらかじめプログラムに一連の処理方式を登録することで一定期間そして一定量のデータをまとめて一括に処理することができます。バッチは英語の『Batch』が由来となっておりその意味は『一束、一群、一団』などを表します。バッチ処理の主な特徴として大量のデータをまとめて処理できることや自動処理などが挙げられます。

バッチ処理の意味や特徴について解説された記事はこちら>>

夜間バッチとは

夜間バッチとはコンピューターシステムが本稼働する時間を避け夜間を指定してデータの集計や計算などを実行するバッチ処理の一種です。このように夜間にバッチ処理を行うことを『夜間バッチ』と呼びます。
主に当日に発生した業務データを夜間に処理し、翌日の営業開始時にデータ処理を一通り終えてデータ結果がコンピューターシステムに反映されている状態を実現する必要がある場合に活用されます。夜間バッチを採用することでコンピュータシステムを日中は通常業務機能、夜間はデータ処理に専念させることができパフォーマンスを最大化させるというメリットがあります。
一方でデータ処理が営業開始時までに終えていない『突き抜け』という遅延リスクも潜んでおります。具体的な活用事例として銀行のシステムなどユーザーの利用時間外である夜間などにデータ処理の時間を設定し、入出金・送金処理などを実現しております。

夜間バッチレスシステムとは

夜間バッチレスシステムとは英語の『レス』という『〜の無い、〜を欠く』という意味を持つ言葉が含まれている通り夜間バッチを持たないシステムのことです。大規模なデータ量を一挙に処理する夜間バッチを実施するにはシステムを全てデータ処理に専念させなければなりません。この仕組みには24時間サービスを提供したい場合など実現が出来ないというデメリットが挙げられます。
そういった要望増えていくに従って夜間バッチを敬遠する動きが出てきたことがキッカケとなり夜間バッチレスシステムを積極的に採用する企業が増えていきました。夜間バッチレスシステム化の手法として『オンライン化』や『日中バッチ』の2つの手法が挙げられます。

夜間バッチのオンライン化

夜間バッチのオンライン化はこれまで本稼働する時間を避け夜間を指定してデータの集計や計算などを集中的に作業していたバッチ処理を撤廃し、データ処理が必要な際に順次更新・処理を実施していくオンラインの特性を十分に活用した手法です。これを『オンライン処理(即時処理)』と呼びます。年々コンピューターの性能や技術が向上していることから基本的にこのオンライン処理をベースにシステムを構築していくことが一般的になっております。

オンライン処理 夜間バッチ
処理方法 即時処理 一括処理・計画処理
データ量 一定のデータ量が基準 大量のデータ処理可能
処理時間 即時 一定時間を要する


夜間バッチの日中バッチ化

夜間バッチの日中バッチ化は本稼働する時間に発生する業務処理と並行してバッチ処理を実施する手法です。夜間バッチでは本稼働する時間を避け夜間を指定してデータの集計や計算などを集中的に作業していたバッチ処理を日中バッチではデータの更新があるごとに処理するか、一定間隔を設定し処理するかなどシステムが本稼働している日中などの時間帯にもバッチ処理を実施することを指します。日中バッチでは

日中バッチ 夜間バッチ
基本的な概念 同じバッチ処理
処理環境 システム稼働と共存 システム稼働と共存しない
処理時間 即時 一定時間を要する


夜間バッチの実用例

夜間バッチの実用例として『銀行システム』が挙げられます。銀行は一般的に営業時間が日中とされております。この日中には様々な業務機能が作動しており、同時にデータ処理を実行しようとするとシステムにかなりの負荷が生じてしまいます。よってユーザーの利用時間外である夜間などにデータ処理の時間を設定し、入出金・送金処理などのデータ処理をまとめて実現しております。

夜間バッチのメリット

夜間バッチのメリットを見ていきましょう。

データ処理をシステム本稼働時間外に

夜間バッチにはシステムの本稼働とデータ処理を分けるという目的があります。それはシステムの処理によって発生する負荷を分散しそれぞれの役割に集中させることでコンピューターの高いパフォーマンスを引き出すためです。世の中には様々なシステムが存在しますが、その全てが24時間365日本稼働をするものという訳ではありません。
夜間に営業時間を設けずシステムの業務機能が作動していないタイミングで一日の溜まったデータを処理することで翌営業開始時までに必要なデータを用意することが出来ます。
このようにバッチ処理の実行を営業時間外(夜間や休日)などのコンピューターのリソースが忙しくない時間帯に指定することで最大限にリソースの有効活用をすることが出来ます。

大量のデータをまとめて処理

バッチ処理の最大の特徴として大量のデータをまとめて処理できるということが挙げられます。バッチ処理の主な目的はデータの一括処理です。一定期間内に一定量蓄積されたデータを効率良く処理するために予め設定されたプログラムに応じてバッチ処理が実行されます。そのため定期的な集計処理やバックアップ処理、メンテナンス、各種伝票作成などの一括でデータ処理を必要とする作業に活用されます。

様々な処理を自動化

バッチ処理ではアプリの自動実行を設定するプログラムを組むことで集計処理やバックアップ処理など指定された作業をコンピューター自身で自動的に処理を行ってくれます。よってこれまで入力・計算などの業務を人為的に行っていた場合、工数削減や人的ミスの回避などの利点を得ることが出来ます。

夜間バッチのデメリット

夜間バッチのデメリットを見ていきましょう。

突き抜けの発生リスク

夜間バッチでは営業時間開始時までにデータ処理を終えることを目的としておりますが、ときには何かしらの理由でデータ処理に遅延が発生してしまう場合があります。このように規定の時間が訪れても処理が終わっていないことを『突き抜け』と呼びます。
考えられる原因としてシステムの稼働を続けていく中で突発的にデータ量が増えてしまうことや、システムの性能が落ちてデータ処理のスピードが下がってしまうなど様々です。耐久できるデータ量やシステムメンテナンスを定期的に行うことで突き抜けのリスクを回避することが出来ます。

最新のデータを使用出来ない

夜間バッチでは特定のデータ処理を営業時間外に実行するためデータのリアルタイム性を求められた際に答えることが出来ません。そもそもバッチ処理では大量のデータを一括に処理することにコンピュータ専念しているためリアルタイムで処理状況を確認することが出来ないのです。即時処理、即時反映といったことが求められる場合にはオンライン処理を活用する必要があります。

まとめ

夜間バッチを理解するために意味やメリット、デメリットを簡単に解説させて頂きました。夜間バッチを一言で表すと『夜間を指定してデータの集計や計算などを実行するバッチ処理の一種』となります。夜間バッチのメリットを振り返ると『データ処理をシステム本稼働時間外に出来る』ことや『大量のデータをまとめて処理出来る』などが挙げられます。夜間バッチについてこの記事で記載されている最低限の内容は理解しておくようにしましょう。

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