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PMBOKを理解する!意味、知識エリア、プロセスなどを簡単に解説!

PMBOKを理解する!意味、知識エリア、プロセスなどを簡単に解説!

最終更新:2020/05/25 投稿:2020/05/01
PMBOKを理解する!意味、知識エリア、プロセスなどを簡単に解説!

PMBOKはプロジェクトマネジメントを理解し、活用するためのガイドブックを表します。
プロジェクトを目的達成のために円滑に効率良く遂行していくためのマネジメント論として全世界共通で使用されております。ではこちらのPMBOKの意味や役割についてご存知でしょうか?こちらの記事ではPMBOKの意味、地域エリア、プロセスなどを簡単に解説していきます。

PMBOKとは

PMBOKとはプロジェクトマネジメントを理解し、活用するための知識体系を示すガイドブックのことです。PMBOKという名称の由来はアメリカの非営利団体のPMI(プロジェクトマネジメント協会)が1987年に発表した『A Guide to the Project Management Body of Knowledge』の略語です。
PMBOKの読み方は多くの場合『ピンボック』と読まれております。同ガイドは処版が1996年に発行されており、第6版まで出版されております。2017年に出版された最新版の第6版では49個のプロセスから構成されており5個のプロセス郡と10個の知識エリアに分類されております。またPMBOKにはPMIが認定しているプロジェクトマネジメントに関する国際資格であるPMP(Project Management Professional)が存在します。

PMIとは

PMIとはアメリカの非営利団体であるプロジェクトマネジメント協会です。PMIという名称は『Project Management Institute』の略語です。同団体は1969年にプロジェクトマネジメントの標準策定、資格認定、交流などを目的に設立されました。1998年に日本支部として『PMI東京支部』という名称で設置され日本においてもプロジェクトマネジメントを広める活動がされております。2009年に同支部名は『一般社団法人 PMI日本支部(PMIJ)』へと変更されました。現日本支部会長は片江 有利氏が務めております。

PMPとは

PMPとはPMIの主催するプロジェクトマネジメントに関する国際資格です。PMPという名称は『Project Management Professional』の略語です。PMPの資格を所持することでプロジェクトマネジメントにおける様々な必要なスキルの証明がなされます。PMP試験の出題範囲はプロジェクトの立ち上げ・管理・実行・監視・コントロールなどプロジェクトマネジメントにまつわる全てが対象となります。これらはPMBOKに制定される5つのプロセス郡から構成されております。なお2020年夏以降はタスクの性質に合わせた人・プロセス・ビジネス環境の3つのドメイン単位での出題構成へと変更されることになっております。同資格には3年という有効期限が設定されており、3年単位での更新が必要とされております。

PMPの意味や受験資格について解説された記事はこちら>>

PMOとは

PMOとはProject Management Office(プロジェクトマネージメントオフィス)の略語です。PMOは組織における様々なプロジェクトを統括、管理、サポートするために存在します。主な役割としてプロジェクトマネジメントの支援、仕組化、環境整備、人材の育成などが挙げられます。PM(プロジェクトマネージャー)との違いについて迷われがちですが、PMOはPMの補佐役に位置づきます。PMOには種類が存在し、PMOアドミニストレータ、PMOエキスパート、PMOマネージャーなどが存在します。

PMOの役割や種類について解説された記事はこちら>>

PMBOK10個の知識エリア

PMBOK10個の知識エリアを見ていきましょう。

統合マネジメント

統合マネジメントとはPMBOKに定義される10個の知識エリア全体を統合して管理することです。プロジェクト管理はこの統合管理を中心に行っていくこととなります。PMBOKのプロセスの側面からは立ち上げ、計画、実行、監視・管理、終結の5つのプロセス群に分けられております。

立ち上げ
(Initiating)
計画
(Planning)
実行
(Executing)
監視・管理
(Controlling)
終結
(Closing)
統合マネジメント プロジェクトスコープ記述書暫定版作成 プロジェクト管理計画書作成 プロジェクト実行の指揮、管理 プロジェクト作業の監視、管理・統合的な変更管理 プロジェクト終結


スコープマネジメント

スコープマネジメントとはプロジェクトの目標や作業範囲、成果物をそれぞれ定義し管理することです。このスコープマネジメントは作業スコープと成果物スコープに大きく分けられます。作業スコープマネジメントではプロジェクトにおいて必要な作業工程を明確化管理します。成果物スコープマネジメントではプロジェクトの進行過程や完結において発生する成果物を明確化し管理します。PMBOKのプロセスの側面からは計画と監視・管理のプロセス群に分けられております。

『作業スコープマネジメント』
プロジェクトの作業工程を定義し管理するもの
『成果物スコープマネジメント』
プロジェクトの成果物を定義し管理するもの


計画(Planning) 監視・管理(Contorolling)
スコープマネジメント ・スコープ計画
・スコープ定義
・WBSの作成
・スコープ管理
・スコープ監視


スケジュールマネジメント

スケジュールマネジメントとはプロジェクトのスケジュールの作成や管理を行うことです。プロジェクトを計画されたスケジュール通りに管理、完了させることが目的です。プロジェクトの進行過程で予期せぬ事態の発生など外的要因に触れて計画通りに進まない場合が多々あります。よってスケジュール作成段階から完璧を目指すのではなくマイルストーンに重きをおいて、影響が最小限に抑えられるスケジュール組むことが良いでしょう。PMBOKのプロセスの側面からは計画と監視・管理のプロセス群に分けられております。

計画(Planning) 監視・管理(Contorolling)
スケジュールマネジメント ・作業の定義
・作業順序の設定
・必要リソースの見積もり
・所要時間の見積もり
・スケジュール作成
・スケジュール管理


コストマネジメント

コストマネジメントとはプロジェクトの予算の策定や管理を行うことです。コストマネジメントの目的は決められた予算内でプロジェクトの遂行をすることです。プロジェクトに必要な正しい予算設定と、予算内で管理・実行することが問われます。PMBOKのプロセスの側面からは計画と監視・管理のプロセス群に分けられております。

計画(Planning) 監視・管理(Contorolling)
コストマネジメント ・コスト見積もり
・予算設定
・コスト管理


品質マネジメント

品質マネジメントとは品質を担保するため定義策定、計画、管理をすることです。品質とはプロジェクト活動自体の品質とプロジェクト活動によって生まれた成果物との主に2つが対象となります。PMBOKのプロセスの側面からは計画、実行、監視・管理のプロセス群に分けられております。

計画
(Planning)
実行
(Excuting)
監視・管理
(Contorolling)
品質マネジメント 品質計画 品質保証 品質管理


組織マネジメント

組織マネジメントとは組織’(部門、チーム)、メンバーごとのリソース状況を把握して組織計画、要員計画、チーム結成/育成などを行うことです。組織計画の具体的な取り組みとしては各組織の役割や権限の設定。要員計画の具体的な取り組みとしては各メンバーの役割の選定や任務の定義などが挙げられます。PMBOKのプロセスの側面からは計画、実行、監視・管理のプロセス群に分けられております。

計画
(Planning)
実行
(Excuting)
監視・管理
(Contorolling)
組織マネジメント 要員計画 チーム結成/育成 プロジェクトチームの管理


コミュニケーションマネジメント

コミュニケーションマネジメントとはステークホルダーが必要とする情報を把握し、コミュニケーションの管理、コミュニケーションマネジメント、実績の報告を行うことです。コミュニケーションマネジメント計画では計画書の作成やステークホルダーのコミュニケーションに関するニーズに答えるための仕組みづくりを行います。コミュニケーションマネジメントでは計画書に元に、ステークホルダーから情報収集および配布を行います。コミュニケーションの監視では計画書に元に、情報の伝達が正しく実施されているかどうかを監視し、適切な対応を行います。PMBOKのプロセスの側面からはコミュニケーションマネジメントの計画、実行、監視・管理のプロセス群に分けられております。

計画
(Planning)
実行
(Excuting)
監視・管理
(Contorolling)
コミュニケーションマネジメント ・コミュニケーションマネジメントの計画 ・コミュニケーションマネジメント
・情報の配布
・実績報告
・ステークホルダー管理


リスクマネジメント

リスクマネジメントとはプロジェクトにおいて潜む様々なリスクの調査、分析、対策などを管理することです。リスクマネジメントを実施するにあたって様々なリスクの発生原因の把握や発生確率の予測、そしてその影響度の査定、分析、対応策の計画といった基本知識と応用力を養う必要があります。PMBOKのプロセスの側面からは計画、監視・管理のプロセス群に分けられております。

計画
(Planning)
監視・管理
(Contorolling)
リスクマネジメント ・リスク管理計画
・リスクの定義
・リスクの定性化
・リスクの定量化
・リスク対策の計画
・リスクの監視/管理


調達マネジメント

調達マネジメントとはプロジェクトの遂行に必要な作業の為のリソースを確保するために行うことです。契約の計画、発注選定、契約管理、契約の完了などが挙げられます。契約の計画ではいつ、どのような、サービス、どのように、どれだけといった5W1Hをまとめ上げ計画書に落とします。発注選定では発注先候補を選定する作業、及び選定のための評価基準を設けます。契約管理では納入された物品やサービスの提供内容や変更状況そして契約期間の管理を行います。PMBOKのプロセスの側面からは計画、実行、監視・管理、終結のプロセス群に分けられております。

計画
(Planning)
実行
(Excuting)
監視・管理
(Contorolling)
終結
(Closing)
調達マネジメント ・引合計画
・契約の計画
・提案依頼
・発注選定
・契約管理 ・契約の完了


ステークホルダーマネジメント

調達マネジメントとはプロジェクトの遂行に必要な作業の為のリソースを確保するために行うことです。契約の計画、発注選定、契約管理、契約の完了などが挙げられます。契約の計画ではいつ、どのような、サービス、どのように、どれだけといった5W1Hをまとめ上げ計画書に落とします。発注選定では発注先候補を選定する作業、及び選定のための評価基準を設けます。契約管理では納入された物品やサービスの提供内容や変更状況そして契約期間の管理を行います。PMBOKのプロセスの側面からは計画、実行、監視・管理、終結のプロセス群に分けられております。

終結
(Closing)
立ち上げ
(Initiating)
実行
(Excuting)
監視・管理
(Contorolling)
ステークホルダーマネジメント ステークホルダー特定 ステークホルダー管理計画 ステークホルダー・エンゲージド管理 ステークホルダー・エンゲージド・コントロール


PMBOKの5つのプロセス

PMBOKの5つのプロセスについて見ていきましょう。

立ち上げプロセス群

立ち上げプロセス群とはプロジェクトの開始に必要な情報を定義するプロセスです。
立ち上げプロセス群には2つのプロセスが定義されております。

知識エリア 立ち上げるプロセス群
(Initiating)
統合マネジメント プロジェクトスコープ記述書暫定版作成
調達マネジメント ステークホルダー特定


計画プロセス群

計画プロセス群とはプロジェクトの目標を達成するための作業計画を立てるプロセスです。
計画プロセス群には20つのプロセスが定義されております。

知識エリア 計画プロセス群
(Planning)
統合マネジメント プロジェクトスコープ記述書暫定版作成
スコープマネジメント ・スコープ計画
・スコープ定義
・WBSの作成
スケジュールマネジメント ・作業の定義
・作業順序の設定
・必要リソースの見積もり
・所要時間の見積もり
・スケジュール作成
コストマネジメント ・コスト見積もり
・予算設定
品質マネジメント 品質計画
組織マネジメント 要員計画
コミュニケーションマネジメント コミュニケーションマネジメントの計画
リスクマネジメント ・リスク管理計画
・リスクの定義
・リスクの定性化
・リスクの定量化
・リスク対策の計画
調達マネジメント ・引合計画
・契約の計画
ステークホルダーマネジメント ステークホルダー管理計画


実行プロセス群

実行プロセス群とはプロジェクトの計画を実行するプロセスです。
実行プロセス群には8つのプロセス群が定義されております。

知識エリア 実行プロセス群
(Excuting)
統合マネジメント プロジェクト実行の指揮、管理
品質マネジメント 品質保証
組織マネジメント ・コミュニケーションマネジメント
・情報の配布
コミュニケーションマネジメント ・コミュニケーションマネジメント
・情報の配布
調達マネジメント ・提案依頼
・発注選定
ステークホルダーマネジメント ステークホルダー・エンゲージド管理


監視・管理プロセス群

監視・管理プロセス群とはプロジェクトの実行状況が計画と差異無く進んでいるかを確認するプロセスです。監視・管理プロセス群には10つのプロセス群が定義されております。

知識エリア 監視・管理プロセス群
(Contorolling)
統合マネジメント ・プロジェクト作業の監視、管理
・統合的な変更管理
スコープマネジメント ・スコープ管理
・スコープ監視
スケジュールマネジメント スケジュール管理
コストマネジメント コスト管理
品質マネジメント 品質管理
組織マネジメント プロジェクトチームの管理
コミュニケーションマネジメント ・実績報告
・ステークホルダー管理
リスクマネジメント リスクの監視/管理
調達マネジメント 契約管理
ステークホルダーマネジメント ステークホルダー・エンゲージド管理
ステークホルダー・エンゲージド・コントロール


終結プロセス群

終結プロセス群とはプロジェクトの実行が計画通り完了した後に、成果物を納品するプロセスです。終結プロセス群には2つのプロセスが定義されております。

知識エリア 終結プロセス群
(Closing)
統合マネジメント プロジェクト終結
調達マネジメント 契約の完了


まとめ

PMBOKを理解する為に意味、知識エリア、プロセスなどを簡単に解説させて頂きました。PMBOLを一言で表すと『プロジェクトマネジメントを理解し、活用するための知識体系を示すガイドブック』となります。PMBOKで定義される10個の知識エリアと5つのプロセスを正しく理解し、プロジェクトマネジメントにおいて必要な能力を養いましょう。そしてプロジェクトマネジメントにおける様々な必要なスキルの証明となるPMP(Project Management Professiona)の資格に挑戦することをおすすめします。PMBOKについてこちらの記事で記載されている最低限の内容は理解しておくようにしましょう。

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