今回、新型コロナの対応・救済策でほとんどの事業者(フリーランス含)や国民の方が対象になりえる抑えるべき支援制度を4つ解説します。どちらも要件を満たしていて申請すれば受け取れるものですので、セーフティネットなどの借入とは違い返済不要なものですので、対象の方はしっかりと申請し、事業の継続、生活の安定化に活かしていきましょう。
持続化給付金は、感染症拡大により、特に大きな影響を受ける事業者に対して、 事業の継続を下支えし、再起の糧としていただくため、 事業全般に広く使える給付金を支給するものです。
対象者 | 中堅企業、中小企業、小規模事業者、個人事業者(フリーランス) 医療法人、農業法人、NPO法人、社会福祉 法人なども含まれる予定 ※資本金10億円以上の大企業を除く |
要件 | 新型コロナウイルス感染症の影響により、 売上が前年同月比で50%以上減少している事業者 |
金額 | 個人事業者:最大100万円 法人:最大200万円 ※ただし、昨年1年間の売上からの減少分を上限 ※2020年1月〜2020年12月のうち、2019年の同月比で売上が50%以上減少したひと月について、事業者が選択可能 |
金額の計算 | 売上減少分の計算方法 前年の総売上(事業収入)―(前年同月比▲50%月の売上げ×12ヶ月) ※昨年創業した方などに合った対応も引き続き検討中 |
申請場所 | 売上減少分の計算方法 基本、Web上での申請(準備中) 窓口は感染状況に応じ、完全予約制で順次設置予定 |
申請書類 | <個人事業主> ①本人確認書類 ②2019年の確定申告書類の控え ③減収月の事業収入額を示した帳簿等(※様式は問わず) <法人> ①法人番号 ②2019年の確定申告書類の控え ③減収月の事業収入額を示した帳簿等(※様式は問わず) |
申請時期 | 補正予算の成立後、1週間程度で申請受付を開始 電子申請の場合、申請後、2週間程度で給付することを想定 |
受取先 | 申請者の銀行口座に振り込み |
受取日程 | 未発表 ※早期対応予定 |
管轄 | 経済産業省 |
問合せ | 窓口:中小企業 金融・給付金相談窓口 TEL:0570ー783183 受付:平日・休日9:00~17:00 |
状況 | 4月最終週を目途に正式確定・公表予定。 ※上記内容に変更可能性あり |
公式URL | 持続化給付金PDFへ>> |
備考 | 新型コロナ拡大を受け、国が出す今回特に抑えるべき支援です。 過去に類の無い内容になる予定で、事業減少している事業者ほぼ全てがカバーされる予定です。 |
特別定額給付金(新型コロナウイルス感染症緊急経済対策関連)とは「新型インフルエンザ等対策特別措置法の緊急事態宣言の下、生活の維持に必要な場合を除き、外出を自粛し、人と人との接触を最大限削減する必要がある。医療現場をはじめとして全国各地のあらゆる現場で取り組んでおられる方々への経緯と感謝の気持ちを持ち、人々が連帯して一致団結し、見えざる敵との闘いという国難を克服しなければならない」と示され、このため、感染拡大防止に留意しつつ、簡素な仕組みで迅速かつ的確に家計への支援するものです
対象者 | ・給付対象者は、基準日(令和2年4月27日)において、住民基本台帳に記録されている者 ・受給権者は、その者の属する世帯の世帯主 |
要件 | 自己申告で下記の手順で手続きする方 |
金額 | 給付対象者1人につき10万円 |
金額の計算 | 同上 |
申請場所 | 各市区町村に提出 郵送、オンライン申請など、窓口申請以外の方法を基本予定 ※お住まいの市町村Webサイトをご確認下さい |
申請書類 |
感染拡大防止の観点から、給付金の申請は次の(1)及び(2)を基本とする (1)郵送申請方式 市区町村から受給権者宛てに郵送された申請書に振込先口座を記入し、振込先口座の確認書類と本人確認書類の写しとともに市区町村に郵送 (2)オンライン申請方式(マイナンバーカード所持者が利用可能) マイナポータルから振込先口座を入力した上で、振込先口座の確認書類をアップロードし、電子申請(電子署名により本人確認を実施し、本人確認書類は不要) |
申請時期 | ・市区町村において決定(緊急経済対策の趣旨を踏まえ、可能な限り迅速な支給開始を目指すものとする) ・「(1)郵送申請方式」「(2)オンライン申請方式」それぞれに受付開始日を設定可能 ・申請期限は、郵送申請方式の申請受付開始日から3か月以内 |
受取先 | 原則として申請者の本人名義の銀行口座への振込み |
受取日程 | 未発表 ※3ヶ月程度と想定 |
管轄 | 総務省 |
問合せ | 窓口:コールセンター TEL:03-5638-5855 受付:9:00~18:30 (土、日、祝日を除く) |
状況 | 2020年4月20日(月)、令和2年度補正予算案を閣議決定、10万円一律給付で異例の組み換え |
公式URL | 特別定額給付金ページへ>> |
備考 | 実施主体は市区町村 実施に要する経費(給付事業費及び事務費)については、国が補助(補助率10/10) 事業費(令和2年度補正予算(第1号)案計上額) 12兆8,802億93百万円 給付事業費 12兆7,344億14百万円 事務費 1,458億79百万円 |
雇用調整助成金は、休業手当の一部を助成するものです。
経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、雇用の維持を図るための休業手当に要した費用を助成する制度です。
特に特例措置は、新型コロナの影響で事業縮小したなどの理由で事業主が従業員を休ませた場合、その支払った休業手当の一部を助成するもので、通常時のものと比べ要件が緩和されています。
※下記表は『特例措置』のときのもののみを記載しています。
対象者 | 新型コロナの影響を受けている会社・個人事業主(フリーランス) ※全国で全ての業種の、雇用保険の適用事業所 ※事業所設置後1年未満の事業主も助成対象 ※個人事業主(フリーランス)については雇用をしている場合が対象 |
要件 | 「生産指標」(売上高、販売量など)の事業活動の指標が、1ヶ月5%以上低下(直近1ヶ月の売上が5%以上減少)していること
※4,5月休業をし、5月に4,5月分をまとめた計画届を提出した場合は2020年4月の売上と2019年4月の売上を比較する ※事業所設置後1年未満の場合は、計画届を提出する月の前月と2019年12月との1ヶ月分で比較する ※生産指標の調べ方:計画届を提出する日の前月の生産指標と前年同月の生産指標を比較し5%以上減少していれば対象です |
金額 | 8,330円(/人月) ※助成率:中小企業が4/5に、大企業が2/3 ※解雇を行わない場合の助成率:中小企業で9/10、大企業で3/4 |
金額の計算 | 例)中小企業/個人事業主で解雇せず休業(10人を20日間)させた場合 平均日当20,000円⇒休業(6割):12,000円⇒会社負担 12,000円の90%が助成される⇒10,800円・・・最大は8,330円まで 10人 × 8,330円 ×20日 = 1,666,000円 の助成額 |
申請場所 | お近くの都道府県労働局、 公共職業安定所(ハローワーク) 窓口一覧>> |
申請書類 | 『計画届』一式+『支給申請』一式 が必要 『計画届4点』 書式①:休業実施計画(変更届) 書式②:雇用調整事業所の事業活動の状況に関する申出書 <添付>「売上」がわかる既存書類の写し可 (売上簿、営業収入簿、会計システムの帳簿など) 確認①:休業協定書 <添付> 組合員名簿(※労働組合がある場合) 労働者代表選任書(※労働組合が無い場合) ※事後提出の場合、実績一覧表の署名または記名・押印があれば省略可 確認②:教育訓練協定書 『支給申請6点』 書式①:様式第特第6号 支給要件確認申立書・役員等一覧 ※計画届に役員名簿を添付した場合は不要 書式②:様式第7号または10号(休業等)支給申請書 ※自動計算機能付き様式 書式③:様式第8号または11号 助成額算定書 ※自動計算機能付き様式 書式④:様式第9号または12号 休業・教育訓練実績一覧表 ※自動計算機能付き様式 確認①:労働・休日の実績に関する書類 - 勤務表・タイムカードの写し(手書シフト表可) - 就業規則または労働条件通知書の写し 確認②:休業手当・賃金の実績に関する書類 - 賃金台帳(給与明細)の写し - 給与規定または労働条件通知書の写し 様式のダウンロードはこちら>> |
対象期間 | 2020年4月1日〜6月30日の3ヶ月間 |
手続きの流れ | 休業計画書の提出⇒支給申請⇒労働局の審査⇒支給決定 (休業実施中でも支給申請可能) |
申請時期 | 受付中 |
受取先 | 事業者の取引金融機関の銀行口座への振込 |
受取日程 | 全ての書類提出が終わり、支給可否まで1ヶ月程度見込み ※申請が殺到しており実情は未定、また先払いはされません |
管轄 | 厚生労働省 |
問合せ | 窓口:学校等休業助成金・支援金、雇用調整助成金コールセンター TEL:0120-60-3999 受付:9:00~21:00(土日・祝日含む) |
状況 | 実施中 |
公式URL | 厚生労働省ページへ>> |
備考 | 特に飲食店、イベント会社、ホテル・観光業など営業活動が止まっている事業者、また新型コロナの影響を受けている事業者に、休業手当の大半を助成し、雇用・事業を継続し手助けする意図があります。 |
小学校休業等対応助成金は小学校等が臨時休業した場合等に、その小学校等に通う子の保護者である労働者の休職に伴う所得の減少に対応するため、正規雇用・非正規雇用を問わず、有給の休暇(年次有給休暇を除く。)を取得させた企業に対する助成金を創設されたものです。
対象者 | 事業者 |
要件 | 『臨時休業等』をした小学校等に通う子どもを持つ保護者が休業した場合 対象保護者: 親権者、未成年後見人、その他の者(里親、祖父母等)であって、子どもを現に監護する者、また、各事業主が有給休暇の対象とする場合は、子どもの世話を一時的に補助する親族 小学校等の範囲: 小学校、義務教育学校の前期課程、特別支援学校(全ての部) 各種学校(幼稚園又は小学校の課程に類する課程を置くものに限る。) ※障害のある子どもについては、中学校、義務教育学校の後期課程、高等学校、各種 学校(高等学校までの課程に類する課程)等も含む。 ・放課後児童クラブ、放課後等デイサービス ・幼稚園、保育所、認定こども園、認可外保育施設、家庭的保育事業等、子どもの一時的な預かり等を行う事業、障害児の通所支援を行う施設等 |
金額 | 8,330円(/人月) ※助成率:上記金額を上限に全額 |
金額の計算 | 有給休暇を取得した対象労働者に支払った賃金相当額 対象労働者1人につき、 『対象労働者の日額換算賃金額※ × 有給休暇の日数』 により算出した合計額を支給 ※通常賃金を日額換算したもの(8,330円を超える場合は8,330円) |
申請場所 | 郵送(配達記録が残るもの)で 学校等休業助成金・支援金受付センター(厚生労働省の委託事業者) ※雇用調整助成金も申請される方は、最寄りの都道府県労働局等でも受付可能 【関東地区 (茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川)】 〒100-8228 東京都千代田区大手町2-6-2 6階662執務室 学校等休業助成金・支援金受付センター 【東北、関西、四国、中国地区】 (青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島、三重、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山、鳥取、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、高知) 〒105-0014 東京都港区芝2-28-8 芝二丁目ビル4階 学校等休業助成金・支援金受付センター 【北陸、中部、九州・沖縄地区】 新潟、富山、石川、福井、山梨、長野、岐阜、静岡、愛知、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄 〒170-6025 東京都豊島区東池袋3-1-1サンシャイン60 25階 学校等休業助成金・支援金受付センター 【北海道地区】 〒550-8798 大阪西郵便局私書箱62号 学校等休業助成金・支援金受付センター |
申請書類 | ①労働保険関係成立届の事業主控(労働基準監督署受理済み)、概算保険料申告書 ※事業主が雇用保険適用事業主でない場合 ②労働者名簿、雇用契約書、労働条件通知書、労働者の給与振込銀行への依頼データ等 ※労働者が雇用保険被保険者でない場合 ③労働者の有給休暇取得の確認書類 休暇申出書、休暇簿、出勤簿、タイムカード、賃金台帳、就業規則等 ④労働者に有給休暇が年次有給休暇と同等の賃金が支払われた証明書類 賃金台帳、給与明細 ⑤対象労働者の通常の賃金が確認できる書類 賃金台帳、給与明細、労働条件通知書等 ⑥対象労働者の所定労働日や所定労働時間が確認できる書類 労働条件通知書、就業規則、勤務カレンダー等 ⑦小学校等が臨時休業等をしたことについて確認できる書類 小学校等からの臨時休業等に係るお知らせ (当該書類がない場合は有給休暇取得確認書に臨時休業等期間を記入) ⑧事業主に雇用されていることが確認できる書類 労働条件通知書に加え出勤簿、タイムカード等 ⑨障害のある子どもの場合は、当該障害があることを確認できる書類 特別支援学校の在学証明書、障害者手帳、医師による診断書、障害児通所施設に係る受給者証、特別児童扶養手当等の受給を証明する書類等 上記本文省略もある為詳細はこちらから>> |
対象期間 | 2020年2月27日〜3月31日 対象期間後は雇用調整助成金(特例措置)でカバー |
申請時期 | 2020年3月18日〜6月30日 |
受取先 | 事業者の取引金融機関の銀行口座への振込 |
受取日程 | 全ての書類提出が終わり、支給可否まで1ヶ月程度見込み ※申請が殺到しており実情は未定、また先払いはされません |
管轄 | 厚生労働省・都道府県労働局 |
問合せ | 窓口:学校等休業助成金・支援金等相談コールセンター TEL:0120-60-3999 受付:9:00〜21:00(土日・祝日含む) |
状況 | 実施中 |
公式URL | 厚生労働省ページへ>> |
受け取れない場合の注意点に以下がございます。
・不正受給や支給決定の取り消しがあった(過去5年に)
・過去1年に不正受給に関与した役員がいる
・保険料、税金の滞納、未払いがないこと
・反社会的勢力と関わりがないこと
・支給申請日、支給決定日に倒産してないこと
事業者向けの返済が不要な支援制度をまとめました。主に新型コロナにより、売上減や、休業補償により事業の縮小をされてる方が対象になっているものがほとんどです。返済義務がない為、しっかり申請、活用し事業の継続を図っていければと思います。
また借入を含めた資金繰り全般についてはこちらを参照下さい>>