サーバーとはコンピュータシステムを通じて様々なサービスを提供するための情報の格納先です。インターネットを利用するサービスにおいてサーバーの利用は必須です。必要な要件によってサーバーの種類や特徴が異なります。このサーバーの種類や特徴についてはご存じない方も多いのではないでしょうか?この記事ではサーバーを理解するために種類や役割などを簡単に解説していきます。
『コンピューターシステムを通じて様々なサービスを提供するための情報の格納先』
サーバーとはコンピューターシステム(主にインターネットを有する)の利用者に要求されたサービスの実行に必要な情報を格納しているコンピューターのことです。サーバーは基本的にインターネットを通じて様々なコンピューターとつながっております。例えば皆さんがWebサイトを開くとコンピューターはインターネットを通じてWebサーバーと呼ばれるコンピューターから必要なデータを取得し、現在見ている姿を表示しております。このように用途に合わせてWebサーバー以外にも様々な種類のサーバーが存在します。
英語表記は“server”
となっております。
※英語で表現される機会もあるため参考までに
またサーバーについては、サーバー用のコンピューター機器をサーバーと呼ぶ場合もあり複数の意味を持ち合わせております。
サーバーの種類を見ていきましょう。ここではサーバの種類においても主要とされるWebサーバー、メールサーバー、データベースサーバー、DNSサーバー、FTPサーバー、SSHサーバーの6つのサーバーついて解説していきます。
Webサーバーとは、Webページを表示させるために必要な様々なファイルを保管、提供するサーバーです。主に文字や画像を認識させるために記述されたHTMLファイル。ウェブページのレイアウトやデザインを指定するCSSファイル。画像データが格納された画像ファイルなどの格納や表示を提供するためのサーバーコンピューターを表します。
メールサーバーとは、メールに関する様々な機能を実現するために用意されたサーバーです。メールの送信を行うために必要なSMTPサーバー、メールの受信を行うために必要なPOP3サーバーの2種類で成り立っております。
データベースサーバー(DBサーバー)とは、アプリケーションに必要なデータを格納するサーバーです。データベースサーバーは様々なデータの格納先として必要となっており、データの作成(Create)、データの読み出し(Read)、データの更新(Update)、データの削除(Delete)などの機能を持ち合わせております。これらの4機能を総称してそれぞれの頭文字を並べた”CRUD(クラッド)”と呼ばれてます。
DNSサーバーとは、IPアドレスを人とコンピュータが互いに理解出来るように仲介役を担うサーバーです。Webサイトにアクセスする際、コンピューターは主にIPアドレスと呼ばれる数字の羅列を解釈して特定のWebサイトを表示しております。この表示先のIPアドレスを人が解釈しやすいようにドメイン名(文字)に置き換える役割を担っております。
FTPサーバーとは、ファイルの送受信を行うためのサーバーです。FTPとはFile Transfer Protocol(ファイル・トランスファー・プロトコル)の頭文字をとったもので日本語訳すると”ファイル転送”となります。Webサイトを公開するためには、様々なデータをWebサーバに転送する必要がありこの時の基本動作を実現するためにFTPサーバがあります。
SSHサーバーとは、情報を暗号化するサーバーです。SSHとはSecure Shell(セキュアシェル)の略式です。ネットワーク上の通信が暗号化されるため、安全に通信をすることが出来ます。例えば個人情報やパスワードなどが暗号化されずにネットワーク上でデータの出し入れがされてしまうとハッキングや何らかの不具合が生じた際に大切な情報が流出してしまいます。情報を暗号化させることで仮にデータの流出が生じたとしても解読不可能な文字列となっており大切な情報が守られます。SSHサーバーによって情報の安全性が保たれております。
レンタルサーバーの種類を見ていきましょう。ここではレンタルサーバーにおける主要な共有サーバー、専用サーバー、VPSサーバー、クラウドサーバーの計4つの種類のサーバーについて解説していきます。
共有サーバーとは、1台のサーバを立ててそこに複数のユーザーが共有して利用するサーバーです。レンタルサーバーにおいて最も一般的なのがこのレンタルサーバーです。1台のサーバーに複数のユーザーのドメインが設定されており、ユーザーは指定の領域を使用します。例えるならば賃貸マンションをイメージしていただくと分かりやすいでしょう。
専用サーバーとは、1台のサーバを立てて1人(1ユーザー)で使用するサーバーです。共有サーバーに比べて処理能力が分散されず1台のサーバーの力を1人で利用できます。外的要因による利用制限などなく運用することが可能です。そのためアクセス数の多いポータルサイトや膨大なデータベースを取り扱うものなどにも利用に向いております。例えるならば一戸建てをイメージしていただくと分かりやすいでしょう。
VPSとは、仮想的に専用サーバーのような性能や、自由度を実現出来る仮想専用サーバーです。Virtual Private Serverを日本語訳すると”仮想専用サーバー”となります。1台のサーバー上に、仮想コンピューターを複数起動させて、その仮想コンピューター単位で利用ユーザーはサーバーの利用を行います。共有サーバーのように低価格で利用でき、専用サーバのような性能や自由度の高さからハイブリッドなサーバーサービスと言われております。
クラウドサーバーとは、クラウド上に構築されたサーバー環境のことです。クラウドサーバーはSaaS、PaaS、Iaasという3種類が存在します。利用者に応じた自由度の高い様々な機能の拡充だけでなく、利用時間や利用料に合わせた自動課金モデルの対応をしているサービスなどもありつか多分だけ費用が発生するというプランもあります。
サーバーエンジニアとはシステムを運用する上で必要なデータベースサーバーやWebサーバーなど各種サーバーの設計、構築、運用、保守などを専門的に行うエンジニアです。
主な仕事内容として各種サーバーの設計構築から障害発生時の対応及び予防、セキュリティ対策、稼働マニュアルの作成及び運用・監視業務などが挙げられます。サーバーエンジニアとして業務を行うにあたってサーバーOSの知識やセキュリティ、ネットワークについての幅広い知識が必要となります。
インフラエンジニアについて解説された記事はこちら>>
サーバーを理解するためにサーバーの種類や役割について解説させて頂きました。サーバーは一言で表すと『コンピューターシステムを通じて様々なサービスを提供するための情報の格納先』です。サーバーの存在無しにはほとんどのサービスが成り立ちません。Webシステム、業務システム全てにおいてサーバーを利用するのが基本ですので、この記事に記載されているような最低限の内容は理解しておくようにしましょう。