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ホワイトハッカーを理解する!初心者でも分かる仕事内容、必要な能力、市場価値などを簡単に解説!

ホワイトハッカーを理解する!初心者でも分かる仕事内容、必要な能力、市場価値などを簡単に解説!

最終更新:2021/11/18 投稿:2021/10/23
ホワイトハッカーを理解する!初心者でも分かる仕事内容、必要な能力、市場価値などを簡単に解説!

ホワイトハッカーとは、コンピュータやネットワークなどに関する高度な知識や技術を善良な目的のために活用する職種のことをいいます。ハッカーと聞くと、他人のコンピュータに不正アクセスをしたり、データを破壊したりするといった悪いイメージが先行すると思います。そのハッカーの中でも「ホワイトハッカー」は攻撃から情報を守る活動を行っています。この記事では、ホワイトハッカーの具体的な仕事内容や役割、必要な能力、市場価値などを詳しく解説していきます。

ホワイトハッカーとは

ホワイトハッカーとは、自らの専門知識を元にサイバー攻撃から情報を守ることをミッションとした職種です。近年情報通信技術が日々急激に進化し続けており、個人、企業ともに重要な情報をデジタルで管理することが当たり前になってきており情報セキュリティは非常に重要視されています。また技術が急速に進化することに伴いサイバー攻撃の手口も巧妙になってきており、専門知識がないと対応できない様な高度で緻密な攻撃も多く事例として発生してしまっています。攻撃から高い技術と知識を用いて情報を守るホワイトハッカーという職種は今注目を集めている職種でもあります。

『ホワイトハッカーとは』
▼正式名称
ホワイトハッカー
▼分類
セキュリティエンジニア
▼概要
自らの専門知識を元にサイバー攻撃から情報を守ることをミッションとした職種
▼仕事内容
・指摘・報告・企画提案
・セキュリティ設計
・脆弱性テスト(ペネトレーションテスト)
・保守・アップデート

ホワイトハッカーの仕事内容

次にホワイトハッカーの具体的な仕事内容について解説していきます。

指摘・報告・企画提案

まずクライアントのOSやソフトウェア、通信などのネットワークを調査しセキュリティの問題点を診断していきます。問題を発見したらクライアントに指摘を行い、具体的な解決策に基づく企画を提案をします。セキュリティに関する情報は非常に専門性も高いため、知識のない人でもわかりやすい資料を作成し説明する必要があります。

セキュリティ設計

クライアントへの脆弱性の改善やセキュリティ強化の提案が終わると企画に基づきセキュリティシステムの設計を行います。ここではさまざまなサイバー攻撃やトラブルを想定したセキュリティの高いシステムを知識を元に設計する必要があります。その上、ネットワーク機器やOSの設定などそれらがしっかりと作動するための仕組みも整えながら構築していく必要があります。したがってセキュリティに関する専門知識だけでなく、プログラミング知識やOSの知識、暗号化など幅広い知識が求められます。

脆弱性テスト(ペネトレーションテスト)

システムやソフトウェアの脆弱性がないかを何度もテストすることで確認します。その際には擬似ハッキング攻撃を行います。ブラックハッカーのハッキング手法も日々変化しているため、様々な手法を用いてセキュリティに問題がないかを確かめます。

保守・アップデート

実際にセキュリティシステムを導入した後の運用・保守もホワイトハッカーの仕事になります。サイバー攻撃は新しい手法が常に生み出されているため、継続して調査を行ったり、システムのバージョンをアップデートしていきます。万が一情報が漏洩してしまった場合にもホワイトハッカーがリスクを最小限に抑えられるように対応する必要があります。

ホワイトハッカーに必要な能力

次にホワイトハッカーに必要な能力を見ていきましょう。

情報セキュリティに関する知識

ホワイトハッカーは情報セキュリティ分野のスペシャリストであるためまずセキュリティに関する幅広い知識は必須で必要になります。またブラックハッカーの技術も常に変化しているためそれに適用したセキュリティ知識を常にインプットし最新の技術や情報を習得し続けることが求められます。

IT関連の法律知識

サイバー攻撃は犯罪です。情報を悪用することで詐欺や改ざん、業務妨害などを目的としてブラックハッカーは情報を利用します。これらの犯罪を未然に防ぐことがホワイトハッカーの役割であるため、IT関連の法律知識について学んでおくことが必要です。セキュリティソフトの設計に携わる際にも法律に基づいて設計していくということが大切です。

プログラミングの知識

ホワイトハッカーは幅広い知識に基づいてセキュリティシステムを開発する仕事です。したがってプログラミング言語の習得は必須です。特に学んでおくと良いのはC・C++言語です。この二つはあらゆるプログラミング言語のベースとなっており、幅広い知識を求められるホワイトハッカーにとっては基本の必須スキルでしょう。

C言語の意味や歴史、メリット・デメリットを紹介している記事はこちら>>
C++の意味や歴史、できることを紹介している記事はこちら>>

モラルと正義感

現代において情報というのは企業や政府機関、個人にとって重要なものです。ホワイトハッカーは大切な機密に関わり情報にアクセスすることが必要なため、正義感の強さや信頼のおける人格であるということが非常に重要です。ホワイトハッカーが誘惑に負けてブラックハッカーに転身してしまうという事例も少なからずあります。コンプライアンスや情報の取扱についての規則をしっかりと守り、組織からも信頼されるような適性も求められます。

ホワイトハッカーとブラックハッカーの違い

ホワイトハッカーとブラックハッカー、どちらもITスキルにおいて高度な技術を有しています。ホワイトハッカーは「エンジニア」として悪意を持ったサイバー攻撃から情報を守ることが役目です。一方ブラックハッカーは持ち合わせているスキルをサイバー攻撃に利用し、外部のコンピュータやネットワークにアクセスします。両者の大きく違う点は自身の持っているITスキルを善意で利用するか、悪意で利用するのかという点にあります。
元々ホワイトハッカーとして活躍していたエンジニアが誘惑に負けてブラックハッカーに転身してしまうという事例も少なからずあり、ホワイトハッカーという職業にはモラルと正義感が求められる仕事です。

『ブラックハッカーとは』
ブラックハッカーはネットワークやサーバーに侵入しサイバー攻撃を行う者。プログラムの破壊や顧客情報の盗用など悪事を働く者

ブラックハッカーの目的や具体的なハッキング事例について解説している記事はこちら>>

ホワイトハッカーの市場価値

次にホワイトハッカーの平均年収や今後の将来性など、市場価値について詳しく解説していきます。

平均年収

経済産業省が発表した「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」によると、ホワイトハッカーの平均年収は約760万円と非常に高い水準になっています。一般的なSE・プログラマ職でも平均年収は600万円前後と言われているためエンジニア職の中でも非常に年収が高い職業といえるでしょう。
日本国内だけでなく海外でもホワイトハッカーの年収は年々高騰傾向にあります。アメリカでは年収1000万円近く支払われているケースも多く、大手IT企業のポジションでは約3000万円ほどの提示をされることもあります。それだけ企業にとって機密情報を守るということは重要なことであり、サイバー攻撃の手法も多様で複雑化していることからホワイトハッカーには高い技術力が求められます。

活躍できる業界

ホワイトハッカーはまだまだメジャーな職業ではないものの活躍する業界は多岐に渡ります。民間企業で勤務する場合は、セキュリティベンダーやセキュリティサービスを提供する会社がまず挙げられます。またセキュリティ業界の他にもコンサルティング業界やメーカー、インフラ業界、金融業界など、特にセキュリティ対策に重きを置く業界で求められます。
一方政府系機関でのキャリアも挙げられます。公的機関では特に高度なスキルが求められるため、狭き門といえるでしょう、具体的には警視庁でサイバー犯罪を専門的に調査する部門で働いたり、サイバーセキュリティ関連業務に携わるサイバー自衛官という職種もあります。現在サイバー防衛に携わる人材は数百人程度と言われています。

将来性

ホワイトハッカーは今後も非常に希少価値の高い職種であると言われています。その理由には大きく2つあり、一つ目はサイバー攻撃と複雑化と件数の増加です。インターネットが普及し始めて約30年、IT業界の変化のスピードはとても早く攻撃の手法も多様化しさらに巧妙化しています。またインシデントの報告件数も年々増加傾向にあり、セキュリティに対する意識がさらに各組織で高まりホワイトハッカーの需要も高まっています。
2つ目の理由として挙げられるのは、情報セキュリティ人材の不足です。経済産業省の「IT人材と最新動向と将来推計に関する調査結果」によると情報セキュリティ人材は約19万人不足すると言われています。今後も市場規模の拡大していく中で高度な技術を持った人材が求められるため将来性は高いといえるでしょう。

ホワイトハッカーになるには

ホワイトハッカーを目指すためにはどんなスキルが必要なのか、未経験でもなれるのか、など具体的に解説していきます。

新卒の場合

新卒でホワイトハッカーをいきなり目指すのは、なかなか難しいといえます。専門性が非常に高く、他のエンジニア職よりも求人が少ない傾向にあるからです。したがって一般的な方法としてはセキュリティエンジニアとしてまず基礎の経験を積める会社を選び、そこからキャリアアップしていくのが一般的です。まずは自分が技術者としてプロジェクトに属して現場で経験を積む中で、ホワイトハッカーに必要なセキュリティの知識やプログラミングの知識を幅広く経験しておくのが良いでしょう。

転職(中途)未経験の場合

中途の未経験でホワイトハッカーを目指すには新卒同様、専門的なスキルと経験が必要になります。なぜなら、情報セキュリティのスキルは「ネットワークやサーバー」「データベース」など幅広い知識が求められ、なおかつプログラミングのスキルも必要になります。したがって新卒同様、まずは技術者としてプロジェクトに属して現場で経験を積む中で、セキュリティの知識やプログラミングの知識を幅広く経験し、ベースのスキルを習得した上でセキュリティ業界への転職やホワイトハッカーとしてのステップアップを目指すのが良いでしょう。

ホワイトハッカーに役立つ資格

次にホワイトハッカーを目指すにあたり学んでおくと良い資格について詳しく説明していきます。

情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験(GS)とは、情報セキュリティマネジメントの計画・運用・評価・改善を通して組織の情報セキュリティ確保に貢献し、サイバー攻撃から継続的に組織を守るための基本的なスキルを認定する試験です。合格率は49.4%で難易度についても基礎レベルです。基礎的なITセキュリティに関する問題が網羅的に出題されるため、ホワイトハッカーをこれから目指す人やこれから情報セキュリティに関する業務に携わる人向けの試験といえます。とはいえ国家資格でもあるので認知度はそれなりにあり、まず入門編として取得を目指すと良いでしょう。

情報処理安全確保支援士試験

情報処理安全確保支援士は、サイバーセキュリティリスクを分析・評価し、その結果に基づいて指導や助言ができる役割が期待されている資格です。上記の情報セキュリティマネジメント試験よりも難易度は高く、合格率も19.4%とより高度なスキルと知識を求められる国家資格です。したがって情報セキュリティマネジメントに関する業務を自らが手を動かして運用するだけではなく、下位者への指導や関係者への助言、提案なども主導的に出来る人材を想定しています。ホワイトハッカーとしてある程度の実務経験を持ち、自身のスキルを証明したい人向けの試験です。

Cisco認定資格(CCNA/CCNP)

Cisco技術者認定資格は、シスコシステムズが運営するベンダー資格です。シスコはネットワーク関連機器メーカーであり、資格があればシスコ製品が扱えることが証明できます。全31種類ある資格の内、CCNAとCCNPを取得しておくと一定数あることを証明することができるでしょう。CCNAはレベル2で基礎知識、CCNPはレベル3で実用者向けの内容となっています。

まとめ

これまでホワイトハッカーの具体的な業務内容から役割、求められる能力や市場価値について解説してきました。複雑に多様化しているサイバー攻撃から情報を守るホワイトハッカーの需要は年々高まっています。専門性が非常に高く求められるレベルも高いため未経験から目指すのは難しい職業ではありますが、将来性の高い仕事といえるためエンジニアとしてのキャリアステップとしてホワイトハッカーを目指すのも良いでしょう。ホワイトハッカーについてこの記事に記載されている最低限の内容については理解をしておくようにしましょう。

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