XMLはWorld Wide Web Consortium (W3C)によって策定されるマークアップ言語仕様の一つ。正式名称は『Extensible Markup Language』です。この記事ではXMLを理解するために初心者でも分かる歴史、特徴などの基礎知識について簡単に解説をしていきます。
XMLとはWorld Wide Web Consortium (W3C)によって策定されるマークアップ言語仕様の一つです。ドキュメント内のデータ構造や内容を示すために用いられます。正式名称は『Extensible Markup Language』です。HTMLはタグが固定化されているものですが、XMLはタグを自由に決めることができます。技術標準化推進団体のW3Cが提供するもののため世界共通のオープンな規格となっております。XMLの特徴として『タグを自由に決められる』『拡張性が高い』『構造の変換』などが挙げられます。
XMLの読み方は『エックスエムエル』です。XMLの正式名称は「Extensible Markup Language」であり、名前の由来は直訳から読み取ると「拡張可能なマークアップ言語」となります。
XMLは1998年にWorld Wide Web Consortium (W3C)の開発によって『XML Ver1.0』勧告しました。XML開発活動の発表がされたのは1996年6月のことで同年11月にはXMLドラフト発表がされました。XML誕生のきっかけはSGML(Standard Generalized Markup Language)の仕組みが複雑で難易度が高かく普及しなかったことから、もっと簡易的なもので普及するようにという目的で開発されました。
2004年2月には『XML Ver1.1』が公開されました。これと同じ日に『XML 1.0 Third Edition』公開されております。XMLの歴史について簡単に以下の年表にまとめておりますのでご覧ください。
歴史 | 出来事 |
1996年 | 7月 W3Cのワーキンググループにて活動開始 11月 XMLドラフト発表 |
1998年 | XML Ver1.0 勧告 |
1999年 | 世界的に普及した初のXMLDB『Tamino』誕生 第一世代の代表的製品『eXcelon』誕生 |
2000年 | 『XML 1.0 Second Edition』 |
2004年 | 『XML Ver1.1』公開 『XML 1.0 Third Edition』公開 |
2006年 | 『XML 1.0 Fourth Edition』 |
2008年 | 『XML 1.0 Fifth Edition』 |
XMLの特徴を見ていきましょう。
XMLはタグを自由に決められるという特徴があります。XMLではHTMLと同様にタグを使用してコンピュータへ動作の指示を行います。HTMLはタグが固定化されているものですが、XMLはタグに用いる要素名を自由に決めることができます。
XMLは拡張性が高いという特徴があります。XMLではテキストを作成したものが、その文章特有の自由な表現をすることが可能となっております。これがXMLが拡張性が高いと言われる理由です。
XMLは構造の変換を出来るという特徴があります。XMLには既存の構造を他形式の構造へと変換する仕組み(XSLT)を兼ね備えております。これによってHTMLやCSVといったの他構造のデータへと変換することが可能となっております。
XML以外のマークアップ言語を見ていきましょう。
HTMLとはWebページを作成するためのマークアップ言語です。正式名称は『HyperText Markup Language(ハイパーテキストランゲージ)』であり、それぞれの頭文字をとって略称した呼び名で親しまれております。主にWorld Wide Web(ワールド・ワイド・ウェブ)と呼ばれるインターネット上のハイパーテキストシステムにおいてWebページを表現するために活用されております。
2020年現在、インターネット上で公開されているWebページのほとんどがHTMLで作成されております。HTMLではWebページを構成するにあたって見出しや段落の作成などのドキュメント構造の作成や編集、フォントや文字色の指定などといった見た目の作成や編集といったことを実現できます。またハイパーリンクと呼ばれるURLを参照しテキストや画像に他のWebページへの導線となる役割を与える機能も用意されております。この機能はインターネットという世界規模のネットワークの成長に大きな影響を与えWebページを構成するにあたって無くてはならない存在となっております。
HTMLの歴史、できることなどを解説している記事はこちら>>
XHTMLとはHTMLにXMLの要素を掛け合わせたWebページを作成するためのマークアップ言語です。。正式名称は『Extensible HyperText Markup Language(エクステンシブルハイパーテキストランゲージ)』であり、それぞれの頭文字をとって略称した呼び名で親しまれております。XMLは「拡張可能なマークアップ言語」を意味しております。
バージョン | 内容 |
XHTML 1.0 | HTML 4.01をXMLにて再定義したもの |
XHTML Basic | XHTMLにおける主要な機能(画像、フォーム、リストなど)だけをサポート |
XHTML Modularization | XHTMLのモジュール化 |
XHTML 2.0 | XHTML Familyの次期バージョン |
XHTML5 | HTML5をXMLにて再定義したもの |
XAMLとはMicrosoft社が開発・提供するマークアップ言語仕様の一つです。XMLをベースとしたマークアップ言語であり、アプリケーションのユーザーインターフェースを記述するた
めに使用されます。正式名称は『Extensible Application Markup Language』です。「WPF」「Xamarin」「Visual Studio」といったMicrosoft社が手掛ける様々なツールにて画面を作成する際に利用されます。ツール間で個別のXAML要素の互換性が担保されていない部分はあるものの、様々なフレームワークに渡って基本的に同じ要領で開発できることが大きなメリットです。他にもXAMLの特徴として『学習コストが低い』『C#との相性が良い』『ベクタグラフィックス』などが挙げられます。
XAMLの特徴や基礎知識などを解説している記事はこちら>>
SGMLとは1986年にISOによって標準化された文書の構造やデータの意味などを記述するマークアップ言語仕様の一つです。正式名称は『Standard Generalized Markup Language』です。SGMLの構成は「インスタンス」「DTD」「SGML宣言」の3点から成り立っております。SGMLの複雑で難易度が高かった仕組みを簡易化しべく開発されたものがXMLです。
XMLを理解するために初心者でも分かる歴史、特徴、基礎知識について簡単に解説させていただきました。XMLを一言で表すと『ドキュメント内のデータ構造や内容を示すために用いられマークアップ言語』です。特徴として『タグを自由に決められる』『拡張性が高い』『構造の変換』などが挙げられます。XAMLについてこの記事に書かれている最低限の内容は理解しておくようにしましょう。