案件評判
RFPを理解する!RFPの存在意義や記載事項、サンプル紹介などを簡単に解説!

RFPを理解する!RFPの存在意義や記載事項、サンプル紹介などを簡単に解説!

最終更新:2020/04/08 投稿:2020/01/06
RFPを理解する!RFPの存在意義や記載事項、サンプル紹介などを簡単に解説!

RFPとは提案依頼書のことです。このRFPはシステム導入や開発を各ベンダーに依頼する際に要望を正しく伝えて失敗しないベンダー選びを実現するために存在します。システム開発に携わる方々はどのようなものか理解をしておく必要があります。また会社の経営層やシステムの上流に携わる方にとっては必須の知識です。この記事ではRFPを理解するためにRFPの存在意義や記載事項、サンプル紹介などについて簡単に解説していきます。

RFP(提案依頼書)とは

RFP(提案依頼書)とはシステム導入や開発を検討している発注者側が発注先候補にあたる各ベンダーに提案に必要な事項をまとめて記載した書類のことです。RFPをベンダーに提示する際には、システムの目的や概要そして機能要件のみならず非機能要件もまとめて提示する必要があります。RFPの主な目的としては発注者と受注者(ベンダー)の認識齟齬を無くすために存在します。よって発注者側が実現したい内容を具体的にかつ網羅的に記しておく必要があります。

英語表記は“Request for Proposal”
となっております。
※英語で表現される機会もあるため参考までに

RFPの存在意義

RFPの存在意義について見ていきましょう。

目的と背景を明確に伝える

システム導入や開発を業務委託等でベンダーに依頼をする際に、目的を曖昧に伝達している場合や、導入の背景を伝えていない場合、ベンダーの視点で何が必要でどのようなものが実現されるべきかを想像してしまうため発注側とベンダーで認識のズレが発生することが多々あります。こうした認識のズレの主な発生原因は発注者とベンダーとの間で正しく目的と背景の意思疎通が出来ていないからです。RFPではこの目的と背景を第三者の誰が見ても共通の認識で理解出来るように具体的にかつ細かく内容を記すことが必要とされます。

提案書に記して欲しい内容を明確に伝える

RFPではベンダーへ提案書に記して欲しい内容を明確にし記載する必要があります。各ベンダーが用意する提案書の内容があまりにも三者三様になってしまうと比較検討もしづらいですよね。第三者にもしっかりと伝わりやすいように必要な事項を明確にする必要があります。

RFPに記載する基本的な内容

RFPに記載する基本的な内容を見ていきましょう。

目的・背景

システム導入や開発などに至った目的や背景、経緯を明確にし、具体的に記載する必要があります。経営視点、現場視点全ての情報を正しく吸い上げてこと細かい状況を事例とともに記載をして第三者が情景を浮かべながら共通認識でイメージ出来るレベルで記載しましょう。

現状の課題

現在利用しているシステムや業務上解決したい課題を明確にし、具体的に記載する必要があります。業務上解決したい課題においては業務フローを見える化し分解した上で、各工程ごとにどのような課題が存在するのか提示する必要があります。

案件の範囲

各ベンダーへ依頼する案件の範囲を明確にし、具体的に記載する必要があります。どのような機能が必要でどこまでの作業範囲を請け負って欲しいのかを提示します。

システム構成

システム構成を全設計を一から依頼するのか、条件を加えるのか記載しましょう。ここではアプリケーションソフトウェア、ハードウェア(サーバー、クライアント)などについて発注者側の現状と提案に関する要望を提示する必要があります。例えばサーバーにおいては機能・性能要求を満たす最適なサーバー構成を提案して欲しいや、ディスク容量・バックアップについては性能・品質条件を明記することなど提案書に記して欲しい内容を具体的に提示するようにしましょう。

開発体制

各ベンダーの開発体制を提示してもらいます。プロジェクトマネージャー(PM)の氏名、年齢、経歴、保有資格など。そして各メンバーの役割、スキルレベル、人数、協力会社の有無などを提示してもらいたい必要な情報を記載しましょう。またこのときに発注者側のフロントに立つメンバーの情報や開発に協力が可能な体制などもある場合には漏れなく記載しましょう。

機能要件

システム作成する目的を達成する上で必ず必要な機能を定めて提示するようにしましょう。機能要件は大きく分類すると画面・帳票・バッチの3つに分けられます。

非機能要件

システム作成する上で必要とされる機能以外の要件を定めて提示するようにしましょう。非機能要件は主にシステムの性能、ユーザビリティ、セキュリティなどが挙げられます。

スケジュール

システムを作成する上で、スケジュール(期間)の設定を行い提示します。主なスケジュールの決定方法としては新システムを必要とする本番稼働開始日から逆算して考えることが多いです。基本的にウォーターフォールモデルの概念に沿ってシステム開発工程にスケジュールを当てていくことが一般的です。

ウォーターフォールモデルの特徴やメリットについて解説された記事はこちら>>

システム開発の基本工程や流れについて解説された記事はこちら>>

予算

システムの作成に要する予算の提示をします。予算を提示しなければ各ベンダー様々な見積の提示を行ってきますので比較検討にも大きな差が生じてしまう可能性があります。投資できる現実的な予算提示を予め行っておくことで検討に値する提案を複数受けることが可能です。

提案手続き

最後に提案手続きに関する情報を提示します。主に提出先や納品方法、納品期限など各ベンダーがRFPを提出するにあたって必要な情報を全て明記するようにします。ここでの記載が曖昧であったり漏れがあると電話やメールでの問い合わせが殺到してしまい余計な工数を取られてしまいますからな。基本的に質問が想定されるような内容は明記しましょう。

提案手続きに関する記載事項例

・提案書提出先(部署や担当者情報など)
・納品方法
・納品期限
・RFPに関する問い合わせ窓口
・選考プロセス
・選考結果の告知方法


RFPのサンプルおすすめ3選

タクト情報システムズ社はWEBシステム・スマホアプリの開発を行う神奈川県横浜市に拠点を構える30年以上の歴史を持つ企業です。そんな歴史ある会社がこれまで培ったノウハウを中小企業向けにIT部門がなくても書けるRFPの作り方という形で非常に分かりやすく情報を公開してくれております。

タクト情報システムズのRFPサンプルダウンロードはこちら>>

ITコーディネータ協会

ITコーディネータ協会は経済産業省が推進する資格の『ITコーディネータ』を取り扱う団体です。ITコーディネータは、真に経営に役立つIT利活用に向け、経営者の立場に立った助言・支援を行い、IT経営を実現する人材です。そんな専門分野の人材を育てるための団体であるITコーディネータ協会が作成したRFPのサンプルは記載内容を詳細に記されており見本としてとてもおすすめです。

ITコーディネータ協会のRFPサンプルダウンロードはこちら>>

株式会社NTTデータビジネスシステムズ

NTTデータビジネスシステムズ社は日本のIT業界を牽引するトップSIerであるNTTデータグループの一員です。「マルチベンダ」「信頼感」「技術力」「先進性」というNTTデータのDNAのなかで育ってきた多くの人財が、グループ全体の豊富なソリューションをフル活用し、総合力でお客様の様々な課題を解決します。そんなプロフェッショナル集団のノウハウを詰め込んだ全31ページに及ぶ編集可能なWordのファイルのRFPを無料でダウンロード出来るのは嬉しい限りですね。

NTTデータビジネスシステムズのRFPサンプルダウンロードはこちら>>

まとめ

RFPを理解するためにRFPの存在意義や記載事項、サンプル紹介などについて解説させて頂きました。RFPは提案依頼書の略語であり、システム導入や開発を依頼する際に各ベンダーと正しく意思疎通を行うために非常に大切な書類です。ITに関する経験や知識が乏しくても現在ではWeb上に数多くの情報が公開されており、RFPを作成するための無料サンプルもあります。システム導入や開発の目的と背景を明確にした後に、各ベンダーに情報提供すべき事項を漏れなく満たすためにも第三者が見て同じ認識を持てるRFPの作成を目指しましょう。RFPについてこの記事で書かれている内容は最低限理解しておくようにしましょう。

案件評判
常駐する会社が、実際どんな会社で、どんな案件が動いているか詳しく知りたい。
これは常駐形態で働く方なら誰もが感じていることだと思います。 常駐の働き方をされている方は是非一度「案件評判」で案件についての評判をチェックしてみてください。