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支払いサイトを理解する!フリーランスが注意すべき入金のタイミングやその他注意点について解説

支払いサイトを理解する!フリーランスが注意すべき入金のタイミングやその他注意点について解説

最終更新:2021/10/13 投稿:2019/11/30
支払いサイトを理解する!フリーランスが注意すべき入金のタイミングやその他注意点について解説

フリーランスの方ならば必ず理解をしておかなければならないのが支払いサイトです。
業務の請負者となる際に取引対価の報酬の支払いのタイミングを決める際、必ず現れる言葉となっております。この支払いサイトの言葉の意味を正しく理解し、安心して契約を進められる為にも説明をさせていただきます。この記事では支払いサイトを理解するためにフリーランスが注意すべき入金のタイミングやその他注意点について解説していきます。

支払いサイトとは

支払いサイトとは「契約における取引代金の締め日から報酬の支払日までの猶予期間」を意味します。簡単に一言で説明すると『契約の締め日と報酬の支払日』を示したものです。
支払いサイトは基本的に発注側であるお客様のルールに基づき決定される場合が多いです。

簿記を勉強なされた方であれば耳にしたことがあるかと思いますが、日本のビジネスにおいては「買掛金」と「売掛金」による『掛取引』が一般的となっております。これは都度取引のたびに現金の取り交わしを行うと多大な工数が発生してしまうのため、できる限り一括管理して効率を高めることを目的に定められたものです。その掛取引が実精算させるまでの期間を示したものが支払いサイトなのです。

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支払いサイトの語源

IT業界にいる方は支払いサイトの”サイト”の部分をWEBサイトにまつわるなにかと勘違いしてイメージされる方がいらっしゃるようです。そんな誤解を招かぬように漢字の「債渡」を当て字に表現されることもあるようです。
ですが実はこの”サイト”というのはもともと英語の「at sight」が語源と言われております。

at sightの意味 ・・・ 「一覧払い」

参考:貿易NAVI

掛取引について

掛取引とは商取引における入出金の機会を効率的に行うための手段です。
掛取引では現金に代わって「買掛金」と「売掛金」にて処理がされます。

買掛金・・・負債の勘定(発注側)
売掛金・・・資産の勘定(受注側)

簡単に理解するための例
おじちゃんが居酒屋さんで「ツケで」というこの行為も掛取引と同じ仕組みです。

支払いサイトの期間について

支払いサイトの期間設定について解説していきます。企業間取引において一般的な支払期間の設定は月末で締めて翌月に支払うことが基本とされています。システム開発における業務委託の企業間取引ではどのように期間設定されているのでしょうか?

業務委託の企業間取引
(主流)30日サイト 当月末締め翌月末日払い
(最長)60日サイト 当月末締め翌々月末日払い
ポイント・・・商流が深く(下請け)なればなるほど支払いサイトは長くなる傾向にあります。

次にシステム開発における業務委託の企業対フリーランス(個人事業主)ではどのように期間設定されているのか見ていきましょう。

業務委託の企業対フリーランス(個人事業主)の取引
(近年)25日サイト 当月末締め翌月25日払い
(主流)30日サイト 当月末締め翌月末日払い
(最長)60日サイト 当月末締め翌々月末日払い
ポイント・・・30日サイトよりも短い精算を行う良心的なエージェントが増えてきております

もちろん上記以外にも様々なパターンがありますので、表で御覧ください。
支払いサイトは5日単位で設定されることが多いです。

5日サイト 当月末締め翌月5日払い
10日サイト 当月末締め翌月10日払い
15日サイト 当月末締め翌月15日払い
20日サイト 当月末締め翌月20日払い
25日サイト 当月末締め翌月25日払い
30日サイト 当月末締め翌月末日払い
35日サイト 当月末締め翌々月5日払い
40日サイト 当月末締め翌々月10日払い
45日サイト 当月末締め翌々月15日払い
50日サイト 当月末締め翌々月20日払い
55日サイト 当月末締め翌々月25日払い
60日サイト 当月末締め翌々月末日払い

60日以上の支払いサイトの設定は禁じられております!
下請法の適応がされる場合、取引代金は、成果物の受領日から起算して60日以内(2か月以内)に支払う必要があります。

下請法 第2条の2(下請代金の支払期日)
下請代金の支払期日は,親事業者が下請事業者の給付の内容について検査をするかどうかを問わず,親事業者が下請事業者の給付を受領した日(役務提供委託の場合は,下請事業者がその委託を受けた役務の提供をした日。次項において同じ。)から起算して,60日の期間内において,かつ,できる限り短い期間内において,定められなければならない。

2 下請代金の支払期日が定められなかつたときは親事業者が下請事業者の給付を受領した日が,前項の規定に違反して下請代金の支払期日が定められたときは親事業者が下請事業者の給付を受領した日から起算して60日を経過した日の前日が下請代金の支払期日と定められたものとみなす。

参考:公正取引委員会

支払いサイトにまつわる注意点

支払いサイトを契約時に設定する際に抑えておくべき注意点を見ていきましょう。
契約を少しでも安心して且つ、不利の無い内容で結ぶためにも抑えておきましょう。

金融機関休業日に該当する場合

民法上(142条)の定めでは金融機関休業日にあたる場合、翌日に入金を満了させる。と記載されております。(※こちらの記事では分かりやすいように内容を変更しております。正しくは下記をご参照ください)
しかし実際の取引においては期日の前営業日を定める会社も多く存在します。
フリーランスやスタートアップの企業は資金繰りは非常に大切な部分ですので契約時はしっかりと金融機関休業日にあたる場合の支払いについて確認しましょう。

民法第142条(期間の満了の特例)
期間の末日が日曜日、国民の祝日に関する法律 (昭和23年法律第178号)に規定する休日その他の休日に当たるときは、その日に取引をしない慣習がある場合に限り、期間は、その翌日に満了する。

振り込み手数料について

支払いサイトを決定する際に必ず目にするのがこの振り込み手数料です。
契約時に特段発注者及び請負者側の両者より意思提示がなければ、民法上(485条)の定めで発注者側が支払うことが定められております。しかし昨今の取引においては発注者側も契約書に振込手数料は相手方負担を明記しているケースも増えてきているため必ず目を通すようにしましょう。

民法第485条(弁済の費用)
弁済の費用について別段の意思表示がないときは、その費用は、債務者の負担とする。ただし、債権者が住所の移転その他の行為によって弁済の費用を増加させたときは、その増加額は、債権者の負担とする。

超過・控除精算を注意(30日未満の支払いサイトの場合)

支払いサイトが30日未満の短い期間が設定される場合、超過や控除が発生した場合の精算については翌月分の支給対象となるなど時期がズレる場合があります。このときに支払い方法や締め日について契約開始前に必ず確認をするようにしましょう。

精算幅における超過・控除など精算方法について解説された記事はこちら>>

フリーランスエージェント別支払いサイト

優良フリーランスエージェントの支払いサイトの取り決めはどのようになっているのか見ていきましょう。近年では30日を下回る支払いサイトを設定しているフリーランスにとって嬉しい条件提示をしてくださるエージェントさんが増えてきました。各フリーランスエージェントさんの特徴と合わせて御覧ください。

レバテックフリーランス

15日サイト(当末締め翌月15日払い)

参考:レバテックフリーランス

フリーランスITエンジニアのための求人・案件掲載サイト【レバテックフリーランス】
業界最大手のレバテックフリーランスさんは”直請け案件”の多さを売りに沢山の方が登録を行っております。なんと年間で案件を紹介している数は驚異の103,953件。
膨大なデータベースは案件を探す方にとって非常に魅力的ですね。

サービス名 レバテックフリーランス
サービスサイト https://freelance.levtech.jp/
運営会社 レバテック株式会社
会社HP https://levtech.jp/
サービス開始年 2004年

Midworks

20日サイト(当末締め翌月20日払い)

参考:Midwoks

フリーランスのための求人・案件サイト【Midworks】
Midworksさんは”フリーランスでも正社員並みの保証付きを売り”にフリーランスの目線に立って満足度の非常に高い就業支援を実施しております。請負契約において心配になる賠償責任補償や疎かになりがちな健康診断優待まで完備しております。他にも様々な福利厚生を完備しているので詳しい内容はWEBサイトにて必見です。

サービス名 Midworksr
サービスサイト https://mid-works.com/
運営会社 株式会社Branding Engineer
会社HP https://b-engineer.co.jp/
サービス開始年 2016年

フォスターフリーランス

30日サイト(当末締め翌月30日払い)

参考:フォスターフリーランス

フリーランスITエンジニアの案件・求人サイト【フォスターフリーランス】
フォスターフリーランスは1996年からサービスを提供する20年以上の歴史を持つ安心できる老舗会社です。これまで対応してきたフリーランスの数はなんと15,000人以上。長年のサービス提供と数多くの対応実績が物語るサービスの安心感はとても信頼できますね。
そして案件の最高報酬月額は驚異の230万円。高単価な案件も豊富に取り揃えておりますので気になる方は是非WEBサイトを御覧ください。

サービス名 フォスターフリーランス
サービスサイト https://freelance.fosternet.jp/
運営会社 株式会社フォスターネット
会社HP https://www.foster-net.co.jp/
サービス開始年 2003年

Hack’en

案件に応じて相談-30〜45日サイト(当末締め翌月末〜15日払い)

参考:Hack’en

IT/WEB業界特化-フリーランス専門エージェント 案件,求人紹介サイト【Hack’en-ハッケン】
Hack’enはこれまでサポートしてきたフリーランスの”平均年収280万円以上アップ!”を実現しております。フリーランスになりたての方でも安心できるように事業主としての諸手続きから節税対策まで担当(全員起業またはフリーランス経験者)がしっかりとサポートを行います。エンジニアとして社員としてキャリアを積んできた方がフリーランスとしてはじめの一歩を踏み出す方との相性抜群のエージェントです。

サービス名 Hack’en
サービスサイト https://www.hack-en.com/
運営会社 株式会社Uniquery
会社HP https://uniquery.jp/
サービス開始年 2015年

まとめ

支払いサイトを理解するためにフリーランスが注意すべき入金のタイミングやその他注意点について解説させて頂きました。契約を締結した後に報酬が支払われるタイミングやそれにまつわる金融機関休業日及び振り込み手数料などについて「相談しておけばよかった」とならないように予め知識を持ち、契約時に互いに合意の上で話を進めるようにしましょう。

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