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フリーランスが屋号を持つメリットと決める上でのポイント

フリーランスが屋号を持つメリットと決める上でのポイント

最終更新:2021/10/13 投稿:2019/09/22
フリーランスが屋号を持つメリットと決める上でのポイント

今回はフリーランスとして活動を開始する際、検討することになる「屋号」についてお伝えしていきます。フリーランスとして活動を開始するタイミングで開業届を提出することになりますが、その際に「屋号」を書く欄があるので、予め「屋号」をどうするか決めておくことが大切になります。

屋号とは

フリーランスとして活動する場合、個人名のみで働くことも可能ですが、「屋号」を持つという選択肢も頭に入れておく必要があります。例えば店舗などを個人経営する場合、個人名でお店を開くケースは稀で、大半は「屋号」を取得し、「屋号」を前面に出して営業するでしょう。またITフリーランスやクリエイター、カメラマンなどであっても「屋号」を取得することで提供できるサービスが理解しやすくなります。

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屋号を使用できる場所

「屋号」を取得することで、請求書や領収書などは基本的に屋号名で発行することになります。ホームページやブログ、メールアドレスのドメインや、ブログやSNSのタイトルなどに名前を利用することも可能です。また事業用の銀行口座の名称に利用したり、その他様々な書類に屋号を記載することが可能で、ビジネス上では大きな効力を発揮する名称になります。

屋号と商号の違い

株式会社や有限会社など法人として登記する際の名称を「商号」と呼び、店舗名や事務所名など個人事業の名称を「屋号」と呼びます。フリーランスが「屋号」を取得することが任意であるのに対して、法人は必ず「商号」を取得する必要があります。「商号」のない法人は日本に存在しません。

屋号のメリット・デメリット

「屋号」を取得するか否か検討するにあたって、取得することのメリット・デメリットを理解しておく必要があります。あなたのスタイルに当てはめて「屋号」をどうするか考えてみましょう。

屋号を取得するメリット

メリット
・提供するサービス内容が瞬時に伝わる
・屋号を工夫することで顧客の興味を惹ける
・「ちゃんとやってる感」が出せる

ITフリーランスやクリエイター、カメラマンなどであっても「屋号」を取得することで提供できるサービスが理解しやすくなります。「〇〇写真事務所」という「屋号」が個人名と別に存在するだけで、写真撮影のサービスを提供していることが一目で伝わるようになります。また名称を工夫することで顧客の興味関心を惹くことも可能であると言えます。とは言え、奇をてらいすぎてしまうと信用度が低下してしまう恐れがあるので、注意しましょう。

しっかりと考えられた「屋号」を持つことで、個人名だけで活動している人よりも「しっかりやっている感」を演出することも出来ます。

屋号を取得するデメリット

デメリット
・屋号を考えるひと手間がかかる
・一度浸透した屋号を変更するのは大変

すでに「屋号」のイメージがある方は別ですが、一から「屋号」を考えることは思っている以上に時間と労力がかかります。考えだすとなかなか最適案を決めきれず、開業前の大切な時間を浪費しかねません。後から「屋号」を申請することも可能ですので、事業が軌道に乗ってきたタイミングで考えるというのも一つの手かもしれません。

また、一度決めた「屋号」が顧客や取引先に浸透した後に、名称を変更するというのは少しリスクがあるかもしれません。これまで関わってきた相手に対しては「屋号変更のお知らせ」が漏れなく伝わるように対応することをおすすめします。

屋号を決める上でのポイント・注意点

メリット・デメリットを踏まえて「屋号」を取得することに決めた方に、しっかりと有益で意味のある「屋号」を作るために必要な考え方をお伝えしていきます。

ポイント&注意点
・屋号に込められた意味をしっかりと語れるように
・他人と被らないように意識する
・会社名を想定させる名称はNG
・業種が想像しやすい名称
・SEOを意識する
・覚えやすさ&言いやすさ&聞き取りやすさを意識する

屋号に込められた意味をしっかりと語れるように

名刺交換や自己紹介の際に「屋号に込められた想い」や背景にあるストーリーを語ることが出来れば、あなたの印象が相手に残り、あなたの考え方や人となりを伝えるための武器にすることが出来ます。仕事に対する想いや大切にしている価値観、人生観などが連想できる「屋号」を考えてみましょう。

他人と被らないように意識する

取引先を混乱させない為にもしっかりと独自性のある名称を「屋号」に選びましょう。万が一取得した「屋号」が商標に登録されていた場合、最悪のケースでは使用差し止めや損害賠償請求を行われることも想定しておかなくてはなりません。いいアイデアが思い浮かんだら商標登録されていないかチェックするということが必要になります。

会社名を想定させる名称はNG

社名と混同してしまう名称は「屋号」として登録することが出来ません。例えば「株式会社」や「Co.Ltd」などの文字を「屋号」に入れることはNGなので注意しましょう。このルールは会社法という法律で定められたもので、法人として登記されている”会社の形態”を表す商号と判別がつきづらくなる名称は「屋号」では使用してはいけない決まりになっています。

業種が想像しやすい名称

どのようなサービスを提供しているのか、瞬時に理解してもらえるような「屋号」にすることをおすすめします。中には「自分自身」にフォーカスを当てて、理念や価値観が伝わるようなメッセージ性の強い「屋号」を見かけるケースもあります。これも相手に強い印象を与えることができる手法の一つと言えるでしょう。

SEOを意識する

あなたが個人でSNSやブログ、ホームページなどを用意して、プロモーション活動を行なっていく場合、検索のしやすさ、指名検索での上位表示の可否を考える必要があります。すでにWeb上で大きな影響力を持つ人やサービスなどと似た名前にしてしまうと、あなたの「屋号」が検索画面上位に表示されず、顧客がアクセス出来ないというケースも想定されます。できる限りユニークで、検索しやすい名称を意識しましょう。

覚えやすさ&言いやすさ&聞き取りやすさを意識する

覚えづらい名称にしてしまうと取引先に浸透しづらく、せっかく掲げている「屋号」の意味が薄れてしまいます。また電話や対面で名乗る際に言いづらかったり、聞き取りづらい名称にしてしまうと、コミュニケーションにストレスが発生してしまいます。

屋号の例

屋号を決める際に一から考えるより、基本的な「型」に沿って考えた方が効率よく考えることが出来ます。よくある「屋号」の一例を紹介しますので、こちらを参考に自分なりのアレンジを加えていって頂ければと思います。

屋号の一例
〇〇事務所
〇〇クリエイティブ
〇〇館
〇〇システム
〇〇開発
〇〇エンジニア
〇〇ジャパン
〇〇企画
スタジオ〇〇
〇〇研究所
〇〇ラボ
〇〇プロジェクト

業種によってマッチする型が変わってくると思います。デザイナーやイラストレーターなどクリエイティブな職種の場合は「〇〇クリエイティブ」や「〇〇事務所」といった名称が事業内容をイメージさせやすいですよね。エンジニアの方であれば「〇〇システム」、「〇〇開発」「〇〇エンジニア」などの名称が一般的であると思われます。一方で「〇〇ラボ」や「〇〇プロジェクト」「スタジオ〇〇」など、屋号名としては珍しい名称を使用することで、顧客への興味づけになったり、ユーモアを織り交ぜることができます。

屋号を決める上で参考になるWEBサイト4種

ここまでお伝えしてきた内容を踏まえて実際に自分の「屋号」を考える際に活用できるWEBサービスをご紹介します。これらのサービスを駆使して、納得できる「屋号」を考えましょう。

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重複を検索するWEBサービス

■国税庁法人番号公表サイト
http://www.houjin-bangou.nta.go.jp/

こちらのサイトの検索機能ですでに登録されている商号と重複がないか調べることが出来ます。「屋号」を考えるときに同じ名前や似た名前の社名がないかを調査することで、オリジナリティのある名称を考えることが可能になります。

実際に屋号を考えた「経験者」のエピソード

■フリーランスブック
https://www.misoca.jp/freelance/2999/

こちらのサイトには実際にフリーランスとして活動をしている方が、屋号を取得する際のエピソードや考えたポイントが掲載されています。「失敗したこと」「屋号がないことで不便だったこと」など経験者によるリアルな意見が書かれているのでおすすめです。

ネーミングのテクニック

■泥ログ
http://doronumako.com/post-1300

言葉のプロであるフリーランスライターの筆者が、ネーミングのコツについて詳しく解説してくれているサイト。人の記憶に残りやすい名称にするためのテクニックなど、すぐに使える実践的な情報が満載です。

ネーミングはお任せ!ネーミングツール

■ネーミング辞典
https://naming-dic.com/

「新しい」「洗練」「技術」「信頼」など、あなたが「屋号」に意味を込めたいキーワードを選ぶと、そのキーワードに関連した言葉を連想してくれるサービスになります。
例えば「信頼」というキーワードを検索すると、「trust(トラスト)」「confidence(コンフィデンス)」などといった英語での表現を教えてくれると同時に、関連する意味を持つ言葉も紹介してくれる便利なツールになっております。

一風変わったユニークな屋号を生み出すテクニック

■フリーランスによるフリーランス応援サイト
http://freelance-support.site/2019/06/26/kojinjigyounushi-yagou-example/

ファンを獲得できるユニークな屋号の生み出し方、アイデアの出し方についてまとめられているサイトです。お笑い芸人のコンビ名やミュージシャンのグループ名、商品やブランド名など、世の中で親しまれている名称について筆者の見解込みで紹介してくれています。それぞれのネーミングの裏側に存在するストーリーが知れるため、「屋号」を考える順序や、思考の組み立て方にもなると思われます。

屋号の決め方まとめ

開業時に意外と見落としがちな「屋号」について。申請のタイミングで考える時間がなく、とりあえず「屋号」無しのまま働き始めるという方も多いのではないでしょうか。持つことで様々なメリットが得られる「屋号」の取得を改めて検討し、この記事で紹介させていただいたポイントを抑えて、長年に渡って愛着が持てる「屋号」を生み出して頂ければ幸いです。

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