アプリケーションサーバーについてご存知でしょうか?アプリケーションサーバーはシステム開発に携わる方でもその意味や役割について正しく理解していない場合があります。どのような役割を持ち、どのような場面で必要なのかを見てきましょう。この記事ではアプリケーションサーバーを理解するために役割や種類などについて簡単に解説していきます。
『アプリケーションを実行するためのサーバー』
アプリケーションサーバーとはWebサーバーより受け取った情報を処理するためのものです。WebサーバーからのリクエストをJavaやPHPなどのサーバサイド言語などで作成されたアプリケーションを実行して動的なコンテンツの生成をします。その際にデータベースが所持する固有のデータを必要とする場合にはデータベースサーバーへリクエストを行い、受け取ったデータを加工して動的コンテンツに埋め込みます。アプリケーションサーバーの代表的な種類としてTomcat(Java)、Apache(PHP)、Unicorn(Ruby)などが挙げられます。
英語表記は“Application server”
となっております。
※英語で表現される機会もあるため参考までに
アプリケーションサーバーとWebサーバーの違いについて解説します。まずこれら2つのサーバーの役割に注目して頂きたいのですが、アプリケーションサーバーは動的なコンテンツの実現という役割を持ち、一方Webサーバーは静的なコンテンツの実現という役割を持ちます。WebサイトやWebサービスなどのWebアプリケーションに必要なこれら2種類のサーバーは実現されるコンテンツの種類によって役割の違いがあります。またアプリケーションサーバーが単体で利用されることは基本的にありません。Webサーバー司令塔となり、動的な処理が必要な場合にはアプリケーションサーバーに対してリクエストを送信し、返ってきた結果をWeb上に送信するようになっております。
アプリケーションサーバーの種類を3つのアプリケーションプログラム(Java、PHP、Ruby)に合わせてついて見ていきましょう。
Tomcatとはプログラミング言語Javaにおいて利用されるアプリケーションサーバーの一種です。TomcatはApache Software Foundation(アパッチソフトウェア財団)が開発元となっております。
Webアプリケーション実行環境においてJavaサーブレットを用いた動的なコンテンツを生成します。正式名称はApache Tomcat(アパッチ トムキャット)です。
Apacheとは世界的に利用者数が最も多いアプリケーションサーバーの一種です。主にPHPによるプログラムに用いられます。ApacheはApache Software Foundation(アパッチソフトウェア財団)が開発元となっております。正式名称はApache HTTP Server(アパッチ エイチティーティーピー サーバ)です。
Unicornとはプログラミング言語Rubyにおいて利用されるアプリケーションサーバーの一種です。UnicornはEric Wong(エリック・ウォン)氏が開発者となっております。正式名称はUnicorn(ユニコーン)です。
アプリケーションサーバーを理解するために役割や種類について解説させて頂きました。アプリケーションサーバーを一言で表すと『アプリケーションを実行するためのサーバー』です。動的なコンテンツを必要とするWebサービスの開発を手掛ける際にはこのアプリケーションサーバーの利用が必須となっております。アプリケーションサーバーについてこの記事で書かれている内容は最低限理解しておくようにしましょう。