FuelPHPはPHPに活用されるオープンソースWebアプリケーションフレームワークです。PHP向けのフレームワークの中でも比較的新しくLaravelと同時期に誕生しました。高速で軽量なPHPフレームワークとして人気を集めております。この記事ではFuelPHPを理解するために初心者でも分かる歴史、特徴、基礎知識などを簡単に解説していきます。
FuelPHPとはPHPに活用されるFuelPHP developer teamによって開発されたオープンソースWebアプリケーションフレームワークです。2010年10月に誕生しHMVCというソフトウェア設計モデルが採用されております。特徴としては比較的新しいフレームワークということもあり様々な有名フレームワークの良いところを継承して、問題点を解決するフレームワークとして注目を集めております。学習コストも低く、スピーディーに開発に取り掛かることが出来ることから比較的小規模な案件に向いているとされております。
PHPとはラスマス・ラードフ氏によって1995年に開発されたオープンソースのサーバーサイド言語です。動的なWebページを生成することができるプログラミング言語として全世界で親しまれております。HTMLに埋め込むことが出来ることからWebシステム開発で使用される機会が多いです。
PHPというその名称には「Hypertext PreprocessorPHPはHTMLのプリプロセッサである」という意味が込められております。特徴は『動作確認が簡単であること』や『HTMLの中で簡単にコードを動かせる』といったことが挙げられます。またPHPはインタプリタ言語ですのでプログラムを実行する際にコンパイルが不要でソースコードの修正をした場合、即座に修正が反映されます。Webサービスを開発するプログラミング言語としてPHPは世界的にトップクラスの人気を集めております。
PHPのメリット・基礎知識について解説された記事はこちら>>
『PHPにおけるシステム開発を簡単に行えるように用意された枠組みのこと』
PHPフレームワークとはPHPにおけるシステム開発のプログラミングを効率的に実施するために汎用的な機能群をまとめ、システムの骨組みとなるテンプレートまで用意してくれる枠組みのことです。フレームワークを活用することでプログラミングにおける記述コードを最小限に抑えることが出来ます。PHPフレームワークの代表的な種類としてCakePHP、FuelPHP、Laravelなどが挙げられます。
PHPフレームワーク人気どころ8選ついて解説された記事はこちら>>
FuelPHPの読み方は『フューエルピーエイチピー』です。名前の由来は調査したところ出てきませんでしたが、Fuelを和訳すると「燃料/たきをつけるもの」という意味があります。
FuelPHPのロゴマークからも連想されるように「燃料」という意味づけはされている可能性が高そうです。
FuelPHPは『FuelPHP developer team』よってオープンソースWebアプリケーションフレームワークとして開発され2010年10月に初版がリリースされました。主な開発貢献者として「ジェルマー・シュロイダー氏」「ダン・ホリガン氏」「ハロ・バートン氏」「
フィリップ・スタージョン氏」「フランク・デ・ジョンゲ氏」の5名が挙げられます。
バージョンアップについて簡単に以下の年表にまとめておりますのでご覧ください。
年代 | 内容 |
2011年8月 | FuelPHP 1.0 |
2011年12月 | FuelPHP 1.1 |
2012年6月 | FuelPHP 1.2 |
2012年9月 | FuelPHP 1.3 |
2012年11月 | FuelPHP 1.4 |
2013年1月 | FuelPHP 1.5 |
2013年5月 | FuelPHP 1.6 |
2013年10月 | FuelPHP 1.7 |
2016年4月 | FuelPHP 1.8 |
2019年6月 | FuelPHP 1.8.2 |
FuelPHPの特徴を見ていきましょう。
FuelPHPは高速で軽量という特徴があります。開発当初よりフレームワークは高速で軽量であるべきと強くテーマを掲げております。元々、開発中心メンバーの一員が『CodeIgniter』の開発に関わっていたこともあることから、その影響を大きく受けているといわれております。
FuelPHPはHMVCアーキテクチャという特徴があります。HMVCアーキテクチャを使用することの最大のメリットはコンテンツ構造の「ウィジェット化」です。
FuelPHPはオートローダーという特徴があります。オートローダーとは「自動でロードする仕組み」のことです。FuelPHPではクラスに命名規則があり、命名規則は必ず守る必要があります。クラスの命名規約に従って、使われるときに必要なクラスだけ読み込みます。
FuelPHP以外のPHPによるシステム開発に用いられる代表的なフレームワークを紹介させていただきます。
LaravelとはPHPに活用されるテイラー・オットウェル(Taylor Otwell)氏によって開発されたオープンソースのWebアプリケーションフレームワークです。2011年6月に誕生し、現在PHPのフレームワークにおいて最も注目度の高い人気のフレームワークとなっております。Laravelの特徴は開発初心者でもWebアプリケーションの構成を簡単に取り組めてしまうほどのハードル低さが挙げられます。Laravelのその名の由来は『ナルニア国物語』に登場するナルニア国の王都、ケア・パラベルにちなんだものと言われております。
SymfonyとはPHPに活用されるSensio Labsによって開発されたオープンソースWebアプリケーションフレームワークです。2007年1月に誕生しWebアプリケーションの開発速度の向上とメンテナンス量の軽減を目的に作成されました。特徴としては目的の通り、開発効率が高く、セキュリティの設定も最小限に済むなどが世界的にも注目を集めております。
CakePHPとはPHPに活用されるcakeソフトウェア財団によって開発されたオープンソースWebアプリケーションフレームワークです。2005年3月に誕生しCakePHPの名の由来は、ケーキを焼くように手軽に開発するというもので公式ロゴにもケーキが採用されております。CakePHPの特徴は誰でも素早く快適に開発を行えることを目指して生み出されたプロトタイピング型のフレームワークとなっております。Ruby on Railsの概念を多数採用しており、Rails流の高速開発とPHP特有の機動性を兼ね備えております。
FuelPHPを理解するために初心者でも分かる歴史、特徴、基礎知識などを簡単に解説させていただきました。FuelPHPを一言で表すと『高速で軽量なPHP向けオープンソースWebアプリケーションフレームワーク』FuelPHPは「高速で軽量」「HMVCアーキテクチャ」「オートローダー」という特徴が挙げられます。FuelPHPについてこの記事に書かれている最低限の内容は理解をしておくようにしましょう。