WEBアプリケーションやWEBサイトの開発に携わっているとユーザーインターフェース(UI)という言葉を度々耳にするかと思います。このユーザーインターフェース(UI)という言葉の正しい意味をご存知でしょうか。また度々合わせて使用されるユーザエクスペリエンス(UX)やユーザビリティとの関係について聞かれると中々説明するのが難しいかと思います。この記事ではそんなユーザーインターフェース(UI)という言葉を理解するために意味や種類、ユーザーエクスペリエンス(UX)やユーザビリティとの関係について簡単に解説していきます。
『ユーザーが実際に触れて操作をする部分』
ユーザーインターフェースとは、ユーザー(利用者)とコンピューターとの間で情報をやりとりするために用意された接点のことです。簡単に説明すると、ユーザーはパソコンを操作するためにマウスを利用し、タイピングを行うためにキーボード、視覚的な情報を得るためにディスプレイなどを活用します。このようにユーザーの指示をコンピューターに伝えたり、コンピューターからの出力結果をユーザーに伝えるための接点のことをユーザーインターフェースと呼びます。ユーザーインターフェースは略称してUIと呼ばれることがあります。
英語表記は“User Interface”
となっております。
※英語で表現される機会もあるため参考までに
ユーザーインターフェースの種類について見ていきましょう。ここでは最も代表的な①CUI、②GUI、③WUIの3つの分類について解説していきます。
・CUI(キャラクタユーザーインターフェース)
・GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)
・WUI(ウェブユーザーインターフェース)
CUIとはコンピューターやソフトウェアがユーザー(利用者)に対して文字形式によって情報の提示や操作を受け付ける方式のことです。例えばシステム開発を行う上でプログラマーがコマンドを入力することなどもこのCUIにあたります。代表的なものとしてコマンドプロンプト(Windows搭載)が挙げられます。
英語表記は“Character-based User Interface”
となっております。
※英語で表現される機会もあるため参考までに
GUIとはコンピューターやソフトウェアがユーザー(利用者)に対して画像や図形などの視覚的な形式によって情報の提示や操作を受け付ける方式のことです。例えばコンピューターの操作でマウスの利用をしたり、アイコンでアプリケーションの判別が可能だったりと直感的な操作が実現出来ます。
英語表記は“Graphical User Interface”
となっております。
※英語で表現される機会もあるため参考までに
WUIとはソフトウェアの表示や操作をWeb上で行う方式のことです。WebアプリケーションのインターフェースもWUIに含まれます。
英語表記は“Web User Interface”
となっております。
※英語で表現される機会もあるため参考までに
ユーザーエクスペリエンス(UX)とユーザーインターフェース(UI)の関係について見ていきましょう。
『ユーザー(利用者が)サービスを実際に体験して感じる』
ユーザーエクスペリエンス(UX)とはユーザーインターフェース(UI)を体験したユーザー(利用者が)見やすい、使いやすいなどの感じた全てを表す名称のことです。用いられている英語の『Experience(エクスペリエンス)』の直訳からも分かる通り、体験や経験を意味します。例えば、Webサイトのデザインを見て「美しい」と感じたり、検索エンジンを見て「直感的で分かりやすい」などと感じることもUXとなります。
英語表記は“User Experience”
となっております。
※英語で表現される機会もあるため参考までに
UIとUXについて同じものとして扱われたり、定義を理解していない方が多く存在します。その理由の一つにUIとUXは常に相寄る関係にあり、境界線を引くのが難しいからという点が挙げられます。例えばどんなに洗練された美しいUIを実現していても、それを利用するユーザーがどのように体験し感じるか(UX)はイコールになるとは限りません。つまりUIだけにこだわってサービスの作成を行っても必ずUXが優れた結果になるわけではないということです。サービスを実際に利用するユーザーの立場をしっかり見極めて、素晴らしいと感じる体験(UX)を考慮したUIの設計が大事なのです。ようするにUIとUXは相互を意識し合うことで最高のパフォーマンスを出せる常に相寄る関係なのです。
UI | UX | |
定義 | 体験させるモノ(ソフト) | 体験して感じること |
ユーザビリティとユーザーインターフェース(UI)の関係について見ていきましょう。
『ユーザー(利用者)視点でのサービスの使い勝手』
ユーザビリティとは特定のサービスにおいてユーザー(利用者)が使いやすい、利便性が高いなどを意味する言葉です。ユーザビリティ(usability)の語源は利用者である『user(ユーザー)』と使い方を意味する『ability(アビリティ)』を合わせて出来た造語です。例えばWebサイトがとても見やすくて使いやすい場合など「ユーザビリティが高い(良い)」などとこの言葉を活用されるケースがあります。
英語表記は“usability”
となっております。
※英語で表現される機会もあるため参考までに
UIとユーザビリティは切っても切り離せない関係にあります。例えば皆さんは日頃からWebサイトやスマホアプリのUIを通じてサービスを利用しているかと思います。このUIの使いやすさや利便性に関係するのがユーザビリティです。満足度の高いUIを実現するためにユーザビリティでは①有効性、②効率、③満足度の3つの観点を大切にしております。ユーザビリティはUIの実用的品質を指すものなのです。
①有効性(Effectiveness)
ユーザー(利用者)が目的を達成する上での正確さ
②効率(Efficiency)
ユーザー(利用者)が目的を達成する上での利便性
③満足度(Satisfaction)
ユーザー(利用者)がサービスを利用した際の満足度
ユーザーインターフェース(UI)を理解するために意味や種類、ユーザーエクスペリエンス(UX)やユーザビリティとの関係について解説させて頂きました。ユーザーインターフェースを一言で表すと『ユーザーが実際に触れて操作をする部分』です。またユーザーインターフェースの定義は『体験させるモノ(ソフト)』であり、ユーザーエクスペリエンスの定義は『体験して感じること』となります。UI/UXと一色単に表現されることも多く、それぞれの定義と関係性が曖昧だったという方も多いかと思います。Webの仕事に携わる方は特にユーザーインターフェースと向き合う機会が多いかと思いますのでこの記事で書かれている最低限の内容は把握しておきましょう。