近年「服装自由」の現場が増えてきているエンジニア業界。果たしてその裏側にはどのような背景があるのでしょうか。雇用元の現場としては働くエンジニアができる限りストレスフリーな環境でポテンシャルを最大限に発揮してほしいという願いが込められています。
服装自由の現場で働く、または働こうとしているエンジニアの皆さんはそのことを頭に入れた上で、どんな服装で働くべきかを考える必要があります。つまり個性をアピールするための制度ではないということを忘れてはいけません。もしかすると現場の会社内には営業やバックオフィスなど他の職種の方が働いているかもしれません。その人たちに不快感を与えてしまうような服装はNGということも意識しておきましょう。

またスーツ勤務であればファッションセンスはあまり関係なく、誰でもある程度小ぎれいに、ビジネスにふさわしいスタイルになることが可能ですが、服装自由の場合、自分のセンスで判断しなくてはいけないため、もし自信がない方は一度周りの人に相談してみると良いでしょう。

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スーツの着用義務がある現場の意図は？

近年エンジニアに限らず、「働き方改革」の名目で、スーツではなくラフな服装での勤務を許可している風潮があります。例えば夏場のクールビズもその一例と言えるでしょう。そのような情勢であっても、頑なにスーツ着用を義務とする現場には、どのような意図があるのでしょうか。
その意図を知ることで、求人票の服装についての記載をみるだけで、会社の雰囲気や大切にしているものが少しだけ理解できるかもしれません。

厳格な雰囲気を大切にしている

スーツ着用を義務付けている会社の特徴として、会社のトップが社会人はスーツが当たり前という考え方を持っていたり、会社全体の雰囲気を引き締めたいという意図がある場合、全社的にスーツで勤務してもらうということになるケースがあります。職種によって柔軟に考えてほしいと声をあげたところで、そのような社風で経営している会社であれば、それは仕方が無いかもしれません。

取引先の出入りがある

対外的な見られ方をとても大切にしており、外部の人が多く来社する現場ではスーツ着用が義務付けられるかもしれません。外部から見たときに社員の統制が取れているという雰囲気を与えたいトップはこのような判断をすることでしょう。
今でも取引先の業界や相手のポジションによっては、ラフな服装で働くことに違和感を持つ人がいることは間違いありません。スーツであればプラスはあってもマイナスは無い。そういう考えで服装自由としない現場もあるでしょう。

営業などスーツ着用の職種の発言力が強い

現場の企業内において、スーツ勤務の営業マンなどが圧倒的に強い発言力を持っている場合、または上層部が全員営業上がりの人で構成されている場合など、同じく全員スーツという雰囲気になることがあります。こういった現場の場合、エンジニアの働き方に対する理解が薄い場合も考えられるため、しっかりと実情を把握した上でジョインすることをオススメします。

服装自由はどこまで許される？

それでは具体的に「服装自由」はどんな服装までが認められ、逆にどんな服装はNGなのか、実例も交えて紹介していきます。

エンジニアにオススメ！服装自由で推奨される服装

働くエンジニアにオススメのスタイルを紹介します。常にパソコンの前で座りながら作業を行うエンジニアにとってはストレスの少ない快適さも大切です。一方で参加するプロジェクトによっては社外の人も交えてミーティングするシーンもあるかもしれません。そのようなこと想定してきっちり感も与えられるコーディネートを紹介します。
顧客に不快感を与えないというのがポイントになります。一例を紹介します。

王道のジャケパンスタイル

出典：WEAR

まずは王道のジャケパンスタイル。オフィスにおいてスーツの次にきっちり感を出せるのがジャケパンスタイルです。シンプルなようで実は奥が深いジャケパンスタイル。
上下で色や素材の組み合わせを誤ると格好が悪いので注意しましょう。一番無難な組み合わせは上下同じような素材感で、色は黒、紺、グレーの3種類を組み合わせれば大抵は問題ないはずです。

ドレスシャツでスタイリッシュに

出典：UNIQLO

ジャケットが堅苦しくて嫌いという方には、綺麗めのドレスシャツの着用をオススメします。柔らかい素材のネルシャツなども、着こなし方によっては問題ないのですが、着こなしを間違えると野暮ったくなってしまうため、清潔感のあるドレスシャツの方が間違いがないと言えます。
ファストファッションのブランドでも様々な種類、サイズのシャツが出ているので、選択肢もたくさんあり、差が出しやすいスタイルです。

ジャケット×デニムのカジュアルスタイル

出典：WEAR

ジャケパンスタイルを少しだけ崩した、ジャケットとデニムの組み合わせ。このスタイルの注意点はデニムがダメージ加工されていたり、無駄に太かったりする場合はNGであるということです。その辺りに気を配れば、王道のジャケパンスタイルとはまた違う、こなれたオシャレ感が出せるはずです。

夏場はポロシャツで涼しげに

出典：WEAR

夏場はポロシャツが快適さでも見栄えでも一番適していると言えます。値段もそこまで高価なものでないため、あまりにもヨレヨレになってきたら新しいものを買いましょう。
またサイジングも重要で、大きすぎず小さすぎず。写真の様なジャストサイズを選ぶ様にしましょう。

服装自由でもアウトになる可能性が高い服装

次に服装自由であっても、現場によってはおそらくNGになってしまう服装について紹介します。特に指摘されなかったとしても、相手によっては不快感を与える可能性が高いスタイルになるので、できる限り避けた方が良いと言えます。

短パン

出典：WEAR

夏場は涼しくて快適な短パンですが、やはりビジネスでは受け入れられづらいファッションです。理由としてはあまりにもラフになりすぎる点や、脚の毛が露わになることで清潔感が欠如することなどが挙げられます。

オーバーサイズのファッション

出典：WEAR

普段、この様なファッションが好きな方は、職場でも貫きたいと思うかもしれませんが、威圧感を与えてしまったり、だらしない印象を与える可能性が高いため、控えた方が良いと言えます。

よれよれのTシャツ

出典：WEAR

夏場の服装でTシャツ着用は問題ないという現場でも、そのTシャツの襟元や裾が伸びきっていたり、シミがついていたりすると相手に不快感を与えてしまうためNGでしょう。シンプルな服装だからこそ、細かい所に気を配る必要があります。

小物にも気を使って好印象を与える

清潔感があって好印象を与えられる服装を選んでいたとしても、バッグや靴、ネクタイなどアクセサリーがイマイチだと全体の印象にマイナスを与えてしまいます。高価なブランド品を身につける必要はなく、服装や人柄の印象にマッチするアイテムを選び、さらに好印象を与えることを目指しましょう。

バッグ

最近はバッグと一括りに言っても様々な種類が存在します。王道のブリーフケース（手持ちのバッグ）や肩掛けのショルダーバッグ、背中に背負うリュックタイプなどが一般的ではないかと思います。通勤スタイルや普段持ち運ぶ荷物によって最適なタイプを選びましょう。例えば自転車通勤をする人は手ぶらになるショルダーバックタイプやリュックタイプがおすすめですし、書類やパソコンなど荷物が多い人はリュックタイプが体への負担が少なくおすすめです。
もしパソコンを持ち歩く必要がある場合はパソコンが収納できるサイズの物を選ぶ必要がありますし、クッション材などに覆われている専用の収納スペースが確保されているバッグもあります。

靴

靴は人の印象を決める上で意外と重要なアイテムです。服装自由であっても派手なスニーカーや使い倒された印象の靴は控えた方が良いでしょう。服装との相性もありますし、チョイスが難しい靴ですが、一番無難なのは「革靴」を選ぶことです。黒や茶などベーシックな色の革靴を選んでおけば大抵の服装には合いますし、簡単にボロボロになることもありません。
たまに靴磨き専用のクリーム（ホームセンターなどで数百円で売っています）で磨いてあげればまた輝きを取り戻すこともできるので、メンテナンス性で言っても間違いないと思います。

靴下

あまり目立たない靴下ですが、ふとした時に靴を脱いで穴が空いていたり、色あせていたりすると、相手を不快な気持ちにさせてしまいます。また色が極端に派手だったりするのもビジネスの場では相応しくありません。
靴下も靴と同様、黒やグレーなどベーシックな色を選択しておけば基本的にどんな服装にも合わせられますし、金額もリーズナブルな商品は数百円で購入することができるので、少し痛んできたら新しいものに買い換えるようにしましょう。最近では社内ではスリッパで過ごすという現場もあるので、そんな時に恥をかかないよう、靴下にも気をつかうことが必要です。

ネクタイ

服装自由の現場でも時には打ち合わせなどでスーツを着用し、ネクタイを着用するシーンがあると思います。普段着け慣れていない人ほど間違った選択をしてしまいがちなネクタイ。
最近はあまりにも幅が太いネクタイは少し古臭い印象を与えるため、避けられる傾向にあります。色味についても変に悪目立ちしない色の中から、相手に与えたい印象を踏まえて選ぶようにしましょう。一般的に赤系の色は意思の強さを、青系は冷静でクレバーな印象を与えます。

まとめ

今回は服装自由を取り入れる現場の真意についてや、エンジニアが働く上で選ぶべき服装について紹介させて頂きました。スーツというルールに縛られないからこそ、本質的な目的をしっかりと理解し、どんな服装にするべきか自分の頭で考える必要があります。常識力や本質を考える力を持つ人間であることをアピールするチャンスだと考え、服装の選びかたでプラスの評価を獲得してほしいと思います。